タイのお寺に魅せられて~アジア百寺巡礼ログ~

タイのお寺が好きな@yayoiです。アジア駐在歴通算16年目。タイで大きく人生が変わりました。タイを起点にアジアのお寺や仏像を研究中!

8番 門をくぐると、中国と福福しい布袋様に会えるお寺

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 萬福寺 日本

 

 サワディーカー。

@yayoiです。

 

 

このお寺に行ったきっかけは、実はタイに関係がありました。

2017年、夏に韓国から帰国し、またタイに出発するまでの間に、ちょうど

上野にある国立博物館の「日タイ修好130周年記念特別展」を見に行った時の

ことです。

 

ある展示物の前で、私の後ろにいらした二人の女性の会話が耳にはいりました。

「萬福寺、行ったことある?ちょっと雰囲気の変わった素敵なお寺よ。」

その聞いたこともないお寺に興味がわいた一瞬でした。

展示物は、家に買って持ち帰った目録をみると、白衣観音坐像を装飾する部材の1つ、

天部形像と西域木射偈の展示だったようです。

 

そこで、ちょうど10月に京都に行く用があったので、以前バンコクで知りあって以来

ずっと仲がよい、大阪在住の友人の車で連れて行ってもらったのでした。

 

 

 

 

 

隠元禅師の建てたお寺!

 

 

 

このお寺は、岩波仏教辞典では、万福寺という漢字で、隠元禅師の前住地である

福建省福州祖山の名をとったと記述されています。

行ってみたら、博物館で聞こえた声の通り、今まで見た京都のお寺とは全く雰囲気の

違うお寺でした。

 

それもそのはず、このお寺の概略を見ると、1654年江戸時代に中国福建省から渡って

来た、隠元禅師が1661年に開創したお寺であり、日本三禅宗(臨在宗、曹洞宗、

黄檗宗)の1つである黄檗宗の大本山でした。

この隠元禅師は、私の大好きなインゲン豆を日本にもたらした方。お寺のウェブサイト

によると、インゲン豆だけでなく、西瓜・蓮根・孟宗竹・木魚なども禅師の請来による

ものだそうです。歴代住持も第16代までは中国僧で、建築も中国の明朝様式を取り入れ

た伽藍配置。創建当初そのままの姿を保っているといわれています。

 

 

パンフレットに載っている全景図です。f:id:at_yayoi:20181204175333j:plain

 

 

16~17世紀の日タイ交流が盛んになったころ、タイからチーク材が寄進された

ということで、それが萬福寺開創のため、一部に使われたそうです。そのご縁があり、

今回タイから来た仏像たちとともに「日タイ修好130周年記念特別展」の場で、

ともに展示されたのです。タイと日本、いろいろなところに縁があります。

 

 

総門です。

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総門をぬけると三門です。まだ強く降る雨が写っています。

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小さく、三門と記されています。

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三門とは寺院の山号にならって山門とも書きますが、禅宗寺院の仏殿の前にある

門のことで、ここが寺の玄関として設けれらていて、中国では一般的な建て方だそう

です。

 

萬福寺でいただいたパンフレットの中に、菊舎尼という方の句が載っているのですが、

それには「山門を 出れば日本ぞ 茶摘み唄」とありますが、この門の横には三門と

あります。三門とは、空・無相・無願の三解脱門を象徴しているといわれます。

 

 

三門をぬけると布袋尊が祀られている天王殿へと道が続きます。

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布袋様に遭遇!

 

 

天王殿の入り口です。

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天王殿に祀られている布袋尊とは実在した禅僧で、福福しい面相に巨腹に特徴がありま

す。布の袋を背負って旅をする修行僧として知られ、袋には財貨が入っていて布袋尊の

行くところ幸福がもたらされるという信仰が生まれたといいます。確かに見ているだけ

で、心が豊かになります。布袋尊は徳の高さから、いつしか“ 弥勒菩薩の化身 ”と言われ

るようになり、中国の寺院では入口にその像が安置されているといいます。

 

 

布袋尊とは。。。

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私が毎週の様に手を合わせに行くお寺ワット・フアランポーンには

布袋尊によく似たインド出身の釈迦の十大弟子の一人であるkasennen

(迦旃延 かせんねん)が祀れているのですが、私は、そのお腹を見て、

初めはずっと布袋様だと思っていました。

www.yayoi-thainootera.net

 

 

 

ワット・フアランポーンのKasennenです。

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Kasennenに唱えるお経が書いてあるので、布袋様ではないことがわかりました。

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天王殿をぬけると正面に大雄宝殿。

このお寺の本堂です。

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中に安置されているご本尊は、釈迦牟尼仏。十八羅漢像ですが、写真撮影ができない

のが残念です。

 

このお堂へと続く、敷き詰めれたひし形の石、木の緑も美しいです。

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天王殿を背にして、右手側には伽藍堂があります。

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その中は色彩からして中国です。f:id:at_yayoi:20181204165151j:plain

 

 

萬福寺の中は広く、お堂がたくさんあります。

方丈は東と西にあり、この写真は西側の方丈です。

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落ち着いて座って眺めたいようなお庭があります。

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また、天王殿から鐘楼の方に向うと石碑亭など、やはりお庭がきれいなところが

あります。

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ズームにして撮りました。

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お庭の全景です。

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この日は大雨!でも運よく車を降りると雨が少しずつやんで、足元に気をつけながら、

お寺にはいると、お天気のせいか、人がほとんどいなくてひっそりした感じでした。

 

ちなみにお寺に行くとき、大雨が降ると、足元は良くないし、写真は撮りにくい

ものの、私を浄化させるための雨!と思うことにして喜んで受け入れることにして

います。

 

帰り際にもう一度、天王殿の方を振り返ると。。。

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雨が上がって空気が澄んで、はっきりお堂の中までが見えました。

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<黄檗宗萬福寺>

 

 

 

正式名称 黄檗宗萬福寺

所在地  京都府宇治市五ケ庄三番割34 〒611-0011

Tel     0774-32-3900

Website  http://www.obakusan.or.jp/

アクセス JR奈良線・京阪宇治線 黄檗駅から徒歩5分

 

 

 

 

参考文献、参考サイト

 

『百寺巡礼 第九巻 京都Ⅱ』講談社文庫

『岩波 仏教辞典 第二版』岩波書店

 黄檗宗萬福寺ウェブサイト