コラム:遠目にみて惹きつけられたのはお堂の上の猿だった!
サワディーカ。
@yayoiです。
ある時、
“いろいろなお寺に行っているけど、
どうやって探しているの?“ と、
聞かれたことがあります。
確かに私は常にお寺を気にしているので、
どこに行こうか、どうやって行こうか、
タイ人はお寺ではどのように
過ごすのかなどなど…
毎日考えたり、観察しています。
そこで今回は、私が常日頃
タイ人とお寺について観察したことや
私なりのお寺の探し方や
私のお寺活動などといったいろいろを
書いてみようと思います。
観察1 タイ人にとってのお寺とは...?
まず初めに、タイには
相当な数のお寺があるのですが、
タイをはじめ、東南アジアの仏教の
主流は上座部仏教です。
前々回の記事で書いたように
大乗仏教のお寺もありますが、主流は上座部。
上座部仏教の大きな特徴は
出家した僧侶たちと、在家信者は
明確に区別されていることにあります。
出家した僧侶たちとは、ブッダの教えの
正統な継承者であり、
仏教の修行に専念する人達。
一方、在家信者は出家者を物質的、経済的に
支える役割を持ち、その自らの善行によって
功徳を得て将来の幸せを願う人達。
その在家信者が功徳を積むことを
タイ語ではタンブン( ทำบุญ)と
いいます。
そんな在家信者としての仏教徒のタイ人は
お寺では何をしているのかを
よく観察しています。
まずは日常的には…
① お花、ろうそく、3の倍数の
お線香をお供えして手を合わせる。
3とは、ブッダ、僧、お経といった
仏教における3つの大切なものを
表す意味があります。だからお辞儀も3回。
② お供えものをして僧の読経を聞く。
お供えものはタイ語で
サンガターン(สังฆทาน)といいます。
③ 本堂やお堂などで一人祈ったり瞑想をする。
ちょっと時間をかけてお寺に行くときは…
① 例えば、雨季の間、僧侶たちがお寺にこもる
入安居(いりあんご)の日、
これは陰暦8月の満月の翌日なのですが、
タイ語ではワンカウパンサー(วันเข้าพรรษา)
と呼ばれるこの日には
たくさんの在家信者が集まり、
お供え物や食べ物などを
お供えし、みんなで読経を聞く。
これは日々の功徳とは別に、多数参加が
より大きな功徳を生み出し、
それによって転送されるより大きな功徳を
分かち合うことができるという特別な
機会であると考えられています。
② 男性は男性だけの
数日の出家をすることもできます。
トンブリー地区にあるワット・ホンでは
KingRamaⅩの戴冠式のお祝いのための
出家をする男性達をみかけました。
③ 女性には数日の瞑想のための出家、
パティバッタム(ปฏิบัติธรรม)があります。
これは直訳すると ”仏法の実践”
ですから、自分に向き合う時間をもち、
ブッダの教えを思い出すための
時間という感じかもしれません。
男性や子供も一緒に参加できます。
観察2 タイ人が願い事をするときには...?
タイ人にとって、ブッダのいるお寺は
功徳を積み、自分のための瞑想の場。
では、お願い事をするときはどうするのでしょうか。
もちろん徳を積みながら祈るのですが
その場合はヒンドゥー教の神様がいる
ところに行くようです。
例えば、シーロム通りにある
ヒンドゥー教寺院の
ワット・プラシーマハーウマテウィー。
(通称ワット・ケーク)
バンコク伊勢丹のまえにある
トリムルディやガネーシャの祠。
チャチュンサオ県のピンクのガネーシャで
有名なワット・サーマーンでは
タイ人はむしろお堂の中のガネーシャに
祈ったり金を貼ったりしています。
仏教のお寺なら、戦勝寺の意味を持つ
ワット・チャナソンクラーム。
このお寺については、また後日記事にしたいと
思っています。
そして余談ですが、私がいつも行きお願いするのは
ワット・フアランポーン。
願いを叶えたいという友人の言葉に答えて
数人をご案内しましたが、今の所お願い叶う率、
実は…99%!!
(後日の結果を聞いていない方がいるため。-1%)
かなり高いです。
私はこのサーラ―(あずまや)の中の
ブッダと高僧にお願いをします。
その後、御本堂の御本尊に手を合わせます。
日本では、在家信者ということが
あまり身近ではないので、お寺で徳を積む人が
いるかどうかは知りませんが、
お寺も神社もパワースポットと呼ばれながらも、
お墓参りはお寺、初詣やお願いは神社などと、
無意識に分けているのではないでしょうか...?
観察3 個性的な特徴を持つタイのお寺って...?
タイ人は徳を積むお寺、お願いをするお寺
をうまく分けて足を運んでいるように
見受けられる一方、
お寺はそういった場を人々に与えると同時に、
他の国同様、観光地でもあったりするので
視覚的に個性的な特徴をもつお寺が多く、
しかも最近ではその様なお寺の増加が
加速しているようにさえ思います。
これはあまり他の国ではみられない
タイならではのおもしろい特徴だと
私は思っています。
例えば、仏教の教えを視覚的に表す目的を
持って造られた地獄寺と呼ばれるお寺。
タイの地獄寺が造られたのは
今から約60年前のことだそうです。
写真映えするお堂のあるお寺。
大仏や大きなヒンドゥー教の神様の
像があるお寺。
公園やテーマパークのようなお寺。
以前、記事にしました。
新しく修復され見違えるように美しくなる
お寺もあります。
こちらは、ワット・トライミットです。
最後に、お寺の中には、残念ながら
廃寺になっていくお寺もあります...
アユタヤの廃寺でひっそりと眠る
貴重な600年前の涅槃仏。
とにかくタイのお寺は
その数は増えて行くばかりです。
私が行ってみたいお寺も増えていく一方です!!
そんな行きたいお寺の探し方!
さて、最後になりましたが、
私流のどこのお寺に行くかの決め方、
お寺の探し方ですが
いくつかの方法があります。
① インスタグラムで探す。
インスタグラムの🔍をクリック。
気になる写真をクリックして
アカウント名の下の場所をクリック。
グーグルマップで位置を確認。
グーグルマップに投稿されている
写真をチェック。
行きたければ保存をクリック、または
メモなどに書いておく。
② 車や電車の中から見えるお寺や 歩きながら
見えるお寺をグーグルマップで探す。
例えば、移動の最中に
車の中から気になるお寺らしきもの発見!と
思ったら、とりあえず写真を撮ってみる。
ガネーシャが見えました!
グーグルマップの位置情報サービスで
現在地を確認。
自分の位置と方向を見ながら、
ちょっと前に通って来た
辺りの地図にでてくる
วัด・ wat・ ワット (タイ語でお寺)の
文字を探す。
例えば、この地図なら右下に
2か所見えるวัด (ワット) の
お寺を片っ端からクリック。
グーグルマップ上の投稿された
写真と見比べて、お寺名を知る。
私が車の中から見て撮った写真がでています。
アクセスは公共の乗り物では無理そう…
行きたいお寺の名前がわかったところで、
後日、車で連れて行っていただきました。
その時に実際撮った写真がこちら。
車や電車の中からは
お寺名はまず見えないのですが、
目を引くお寺や仏塔、仏像やヒンドゥー教の
神様の像が意外にあちこちに見えます。
(これがタイの魅力!)
私は車移動の時はグーグルマップで
常に現在地を確認しながら、
窓から外をみています。
カバー写真の猿を遠目に見た時はこんな感じで、頭が
ポコッとでているので気になり調べたら、お寺でした。
③ 高い建物の上から探す。
ホテルやレストランをはじめ、
どこか高いところに行く機会があったら、
上からバンコクを眺めると…
タイのお寺ってかなり目立ちます。
真ん中の茶色の屋根の辺りが
お寺の敷地です。
写真を拡大してみます。
お堂がたくさんあります。
この時は、友達が韓国から遊びに来ており、
たまたま一緒にペニンシュラホテルに
宿泊していて見えたのですが、
グーグルマップで探してみたら
意外にもホテルの道路をはさんで目の前に
Wat Suwanがあります。
船でホテルに渡って来たので気づきませんでした。
ということで、翌朝
早起きして行って来ました。
上の方から見ていたお寺が目の前に!
こんな風に、いつもどこにお寺があるか
どこのお寺に行こうか
目を光らせ、考える習慣がついています。
そして、強い味方はグーグルマップ!
この記事は以前、私の日常ブログに
アップしたものに加筆したものです。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi