タイのお寺に魅せられて  ~タイ百寺巡礼ログ+アジアのお寺~

タイのお寺が好きな@yayoiです。アジア駐在歴通算16年目。タイで大きく人生が変わりました。タイを起点にアジアのお寺や仏像を研究中!

33番 川沿いの寺に大仏を!(2)アユタヤにある大仏で有名なお寺

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ワット・パナンチューン アユタヤ 

 

サワディーカー。

@yayoiです。

 

前回の記事で、タイに3つあるという

三宝公信仰のお寺の一つ

ワット・カンラヤーナミットを

取り上げました。

www.yayoi-thainootera.net

 

今回はもう1つ、

三宝公信仰のお寺であり、

アユタヤの川沿いにあるお寺、

ワット・パナンチューンについて書くことにします。

 

このお寺を初めて訪れたのは、2011年。

大仏に圧倒されたことと

たまたま行われていた行事が珍しかった

記憶が今でも残っています。

僧侶のための布を献上しています。

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信徒から献上された布を下の人が上の人に

投げていたのですが、後ろ向きに投げても

きちんと上にいる人の手に渡るという

素晴らしさでした。

 

昨年2019年に友人と二人、

1度バンコクからアユタヤまで

電車で行ってみようという計画が持ち上がりました。 

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その際、再度訪れたこのお寺。

やはり大仏の大きさに目を奪われました。

 

このお寺は敷地がかなり大きいのですが

一般の人が参拝できる建物はそんなに

大きくはなく、半分以上は(地図の向って右半分)

僧侶のための場所という感じです。

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そうはいっても主要な建物が4つと

神社もあります。

地図を利用して簡単なマップを作りました。

大仏殿(①)

3つの仏像が安置された御本堂(②)

壁画に特徴ある礼拝堂(③)

ネックレスをつけた皇女の廟(④)

観音様の神社(⑤)

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大仏は屋外から中へ…まずは大仏殿へ!

  

このお寺を建てた人は明らかではない様です。

初めはワット・ジャオプラナーンチューン

(วัดเจ้าพระนางเชิง)と呼ばれていて、この辺りは

1324年くらいからウートーン王がアユタヤ王朝を開く

までの約26年間かそこら、都があった場所だと

いわれています。

ちょうどチャオプラヤー川とロップリー川の

合流点の辺りになります。

 

お寺の入り口から入ります。

三門はありません。

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左側に見えるサーラーに仏像が祀られています。

これは2011年に撮影したものです。

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中央に見える高い建物が大仏殿です。

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中央に大仏殿を見て、左手側は

屋根付きの広い駐車場があります。

駐車場からは御本堂や大仏殿の横からに入っていける

入口が2か所あるのですが、

右側の入り口は現在、工事中。

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工事しているところのちょっと奥、左側の

門(入口A)をくぐってみました。

屋根付きの駐車場の方に向って門を

撮ったところです。

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この先には太い柱の廊下がありますが、

その前に安置されている仏像が見えました。

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一旦外に出て、駐車場から初めの広場の方に戻り、

大仏殿の正面側の入り口に行きます。

大仏殿の前にはサーラ―が繋がっています。

外からの入口です。(入口B)

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この階段をちょっと上がります。

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もちろん鬼が護っています。

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大仏殿の入り口まで辿り着く前に

いろいろ仏像などが祀られています。

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大きいお身体の一部が見えてきました。

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入口です。

ブッダに圧倒されて、扉の写真を撮るのを

忘れてしまいましたが、わずかに見える扉は

木製で、木製扉の浮彫はアユタヤ時代の

特徴だそうです。

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タイの書物や書簡には、ここに安置されている大仏について

書かれているものもあるようですが、

初めはこの仏像はパネンチューン(พแนงเชิง)

という仏像で屋外に安置されていたようです。

タイ人からはルワンポートー(หลวงพ่อโต)

またはルワンポーパナンチューン

(หลวงพ่อพนัญเชิง)などと呼ばれ、

中国人からは三宝公と呼ばれ崇拝されてきました。

 

 

涙をこぼした大仏が安置された大仏殿!

  

大仏はアユタヤのナレースワン王の時代から修復され

お寺もワット・プラパネンチューン(วัดพระพแนงเชิง)とか

ワット・プラジャオパネンチューン(วัพระดเจ้าแพนงเชิง)

など微妙に変化しながら、現在の

ワット・パナンチューン(วัดพนัญเชิง)に

なっていったようです。

 

そして大仏はラッタナコーシン朝になってからも

KingRamaⅣによって修復され、

プラプッタ・トライラッタナ・ナ―ヨック

(พระพุทธไตรรัตนายก)と名付けられました。

トライラッタナとはサンスクリット語で、

仏教でいうところの

三宝(仏、法、僧)で、

ナーヨックとは、長、首長などを意味します。

  

前回の記事で書いた、

ワット・カンラヤナーミットの大仏は

KingRamaⅢの時代に、

このワット・パナンチューンの

大仏をまねて鋳造されたと書きましたが、

名前もKingRamaⅣによって

同じ名前を名付けられています。

二つの仏像を並べてみました。

ワット・パナンチューンの大仏が向かって左。

ワット・カンラヤナーミットの大仏が右。

(または上下2枚1組)

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私には2躰のブッダがまるで

兄弟のようにみえてきました。

 

いつもの通り、大仏の周りを1周します。

人と比べると大きさがわかりやすいです。

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反時計まわりに。

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真横からみる大仏。

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後ろには螺旋階段が設置されています。

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大仏の周りにも小さい仏像が祀られています。

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壁にもたくさんの小さい仏像が。

KingRamaⅣ時代に大修復が行われ、

壁に安置された仏像の数は84000躰。

これはブッダの説いた法門(教え)の

数だそうです。

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壁の下にもたくさん仏像が祀られています。

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反対側の横顔も美しい仏像です。

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大きなお膝を下から眺めます。

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大きな托鉢の鉢の様にも見えます。

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もうすぐ1周です。

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正面は扉があって全体のお姿を撮るのは

難しく、これが正面近くで最も大きく

撮れる角度かもしれません。

左側前方からです。

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ブッダの足元には象牙に囲まれた仏像です。

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2011年も同じように象牙に仏像が祀られていました。

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そしてブッダの前には2躰の合掌する高弟。

プラ・モーカラーナ(พระโมคคัลลาน์目連)と

プラ・サーリブット(พระสารีบุตร 舎利弗)です。

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そして最後に、この寺院の言い伝えでは、

アユタヤが最後に滅んだ時に、仏像の

目から涙がこぼれてお腹を伝わったという

いわれています...

この写真は2011年初めて訪れた時に

下の方から撮った写真ですが

涙をこぼしそうな慈悲深い目を

していらっしゃいます。

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金銀銅3つの仏像が安置された御本堂! 

 

初めのマップでわかるように

先ほどの大仏殿は奥にあり、

その前に御本堂とお堂が

二つ横並びになっているような

配置になっています。

 

御本堂と大仏殿の横には廊下がありますが、

この廊下の太い木の柱は信徒による

タンブン(徳を積む)によるもの

のようで、柱ごとに名前が記されています。

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廊下からちょっと入ったところに御本堂への入り口が

あります。扉の上の屋根飾りが違います。

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一般は手前から入ります。

奥の方の入り口から撮りました。

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このお寺には、大仏だけでなく、スコータイ様式の

仏像など重要な仏像が3躰あり、それらは住民に

金の仏像、銀の仏像、銅の仏像と呼ばれ、

この御本堂に安置されています。

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アユタヤ以前は敵からの攻撃が多かったためか

仏像は盗まれたり、焼かれたりしないように

しっくいで上塗りしておおわれていたようです。

後に破片などから剥がれていって見つかったのだろうと

思われる仏像が3躰。

 

向かって左が、スコータイ様式のブロンズ像

プラ・プッタループ・トーンカム

(พระพุทธรูปทองคำ)

中央がアユタヤ様式の仏像。

プラ・プッタループ・プーン

(พระพุทธรูปปูน)

そして右もスコータイ様式の仏像で

プラ・プッタループ・ナーク

(พระพุทธรูปนาค)

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壁画の素晴らしいお堂です。

ブッダ3躰が眺めていらっしゃる壁画は、

ブッダの瞑想を邪魔するものを

髪の毛をしぼって追い払うメートラニーと

月と太陽を追いかけて食べるラーフ―の壁画です。

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天井にも絵が描かれています。

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壁画に特徴ある礼拝堂!

 

御本堂の出入り口から出るともう1組

似たような出入口が見えます。

礼拝堂の入り口です。

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入口から撮りました。

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お堂の後ろの方から撮りました。

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ブッダの正面から近づいて撮りました。

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他のお堂ではあまり見かけないような壁画です。

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1つ1つに、金の額縁があるかの様に描かれています。

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天井の様子です。

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お堂をあとにして一旦外に出て、川の方に向かいます。

 

 

ネックレスをつけた皇女の廟!

 

大仏殿の北側、川の方に向かいます。

川の船着場です。

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この前には観音様が祀られている神社と

その後ろの建物の2階はネックレスをつけた皇女が

祀られています。

神社がこちらです。

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その横にあるこの善慶庵と記された建物。

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この後ろに建っているのが、ネックレスをつけた

皇女が安置されている廟です。

善慶庵の奥に2階に上がる階段がありますが、

建物は一応、別の様で、この写真の右側に少しだけ

見えているのがその建物です。

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拡大してみました。

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上の写真の善慶庵と後ろのネックレスをつけた皇女が

安置されている廟の建物の間に小さく見える

入口です。(ちょうどバイクの上)

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今回は、善慶庵の正面から入っていきます。

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左手に行くと先ほどの観音様の神社。

右手に階段があります。

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上がって行く階段の脇の壁です。

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上がると脇に小部屋があります。

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その右手側が入口です。

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悲しい物語があった皇女のようです。

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慈悲娘と書かれたこの皇女は

アユタヤの伝説では、サーイナムプン国王に

お輿入れした中国の皇女が、その地位にふさわしい

歓迎を受けなかったと気を悪くして、

息を止めて死んでしまったという

アユタヤ国王と中国皇女の悲恋物語です。

国王はここに廟を建てたということです。

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これが伝説なのか…歴史上のことか…

謎のままだそうですが、中国人のアユタヤの関わりの

深さはこの周辺に中国人街があったということもあり、

つながりが深いことには間違いないようです。

ズームして撮りました。

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皇女が祀られているお部屋は

小部屋に挟まれた形になっていて、

定かではないのですが、

中央だけ広く屋根部分が開いている

中国式の廟という記憶があります。

そこから善慶庵の屋根が見えました。

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それで部屋を出るとまた左手に小部屋があります。

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その前の階段を下ります。

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もどってきた善慶庵の1階です。

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ここを正面に向って左の方に進む通路があり

観音様の神社に入って行きます。

神社に祀れている観音様です。

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ズームして撮りました。

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観音様の左右にもいろいろ祀られています。

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神社の中から川の方を向って撮りました。

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外に出て前から撮りました。

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最後にもう1度川を眺めて参拝は終わりです。

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< ワット・パナンチューン >

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正式名称 วัดพนัญเชิงวรวิหาร

                   Wat Phananchoeng Worawihan

               タイ王室寺院第ニ級に格付けされています。

 

所在地  2 หมู่ที่ 12 อำเภอ พระนครศรีอยุธยา 13000

 
       2 หมู่ที่ 12  
                 Phra Nakhon Si Ayutthaya District, 13000

 

 

 

 

今回の記事は

dhammathai.org

ayuttaya.go.th

及び、書籍『アユタヤ』(タイ国トヨタ財団)

参考に書きました。

 

お読みいただきありがとうございました。

@yayoi