9寺9様のお寺巡り+ハイライト
サワディーカー。
@yayoiです。
前回の記事
『建築が美しい!ミャンマーのお寺5選』
の続きです。
第2部は、『ちょっと怖い?ミャンマーのお寺4選』
+ハイライトです。
ミャンマーもタイ同様、王朝があり、
簡単に時代の流れを知りたくて
王朝の歴史年表を作ってみました。
基本的には
タイでワットといえばお寺というように、
ミャンマーではパゴダとかパヤーがお寺で、
パゴダとは仏舎利塔、
パヤーが寺院を表す言葉のようです。
そして、お寺の内部は、
仏塔を中心に東西南北に仏像が祀られていて、
お寺によっては礼拝堂のようなお堂があり、
そこにも仏像が祀られています。
第1部では寺院建築としてみて美しい!と
私が思ったお寺を5つ挙げてみましたが、
今回はちょっと怖い?お寺。
ちょっと大げさにタイトルをつけてみましたが、
タイのお寺では見たことないような仏像や
ガイドさんの興味深い話から選んだお寺4つです。
見ていると呼吸が苦しくなる?お寺
まずは、パガンにあるマヌーハ寺院です。
オールドパガンとニューパガンの間にある
ミィンカバーという村にあります。
このお寺は、1057年にアノーヤター王によって
滅ぼされた、タトゥンというモン族の王国の
マヌーハ国王が捕虜となって
パガンに連れてこられたときに、
ここで建てたお寺だそうです。
寺院の入り口です。
手前の建物は礼拝堂だと思います。
金色の大きな托鉢の鉢が見えます。
鉢のふちまで昇ってみました。
鉢の中は…
このお堂の全景を外から撮りました。
この部屋から外を見ると、
お寺に建てる前にお寺の敷地に建てる柱が
右の方に見えます。
ガイドさんの話によると、ミャンマーのお寺は
まず、このように柱を立ててから
お寺の建築を始めるそうです。
仏像が祀られているお堂です。
座ったブッダが3部屋に1躰ずつと
後ろの部屋に寝釈迦仏が祀られていたと
思います。
お堂の上に仏塔があります。
まずは最初のお部屋の入り口です。
お堂を前に
3つの扉があり、向って1番左の扉です。
真ん中の入り口は礼拝堂と繋がっています。
向かって右端の扉です。
3つの部屋の後ろ側には
大きな寝釈迦像。
実は大きすぎてお顔の写真が
カメラに収まりません。
足はそろっています。
寝釈迦像の足元にあった小さな扉から
お堂の裏手に出ることができました。
見ていると息が苦しくなる...というのが
写真を通して伝わるでしょうか...?
仏像はどれも建物の空間いっぱいに
造られているというべきなのか、
建物の壁が仏像にせまっているというべきなのか…
見ていると閉塞感すら感じそうなのです。
パガンへ連れて来られ、この寺院を建てた
マヌーハ王は、当時、建立を開始したシェズィ―ゴン
パゴダで捕虜となっていたようです。
このパゴダは私が書いた前回の第1部の記事の
3つ目に出てくる黄金のパゴダがあるお寺ですが
こんな悲しい歴史がありました。
このように連れて来られたモン族は
パヤージュンと呼ばれていました。
その意味は仏塔奴隷。仏塔奉仕者です。
他の住民とは区別された部落に住み、
モン族が持っていた高度な建築技術を使って
仏塔を建てさせられていたそうです。
それでマヌーハ王はその時の自分の境遇を
この寺院で表現したかったのではないか…
天井ぎりぎりまでの圧迫感は奴隷となった
マヌーハ王の気持ちと同じだと言われています。
そんな境遇で造られた素晴らしい仏像。
たとえ写真の上でも拝見しながら再度
ブッダとマヌーハ王に合掌したいと思います。
< Manuha Phaya >
いきなり指をさす怖い仏像がある?お寺
次は、ビャーディペーパゴダですが、
マンダレーにあるマンダレーヒルという
小高い丘の上の途中にあります。
私達は丘の頂上に日没を見に行きました。
前回の記事の5番目のお寺、クトードーパゴダの
後ろに見える丘です。
王都の名前にもなっているマンダレーとは
“ 曼荼羅の丘 ” を意味し、宗教の地として
6世紀に開かれてから現在に至るまで
ミャンマー最大の仏教修行地となっています。
日没を見るために頂上まで登るには
いくつか方法がありますが登る前に途中の
ビャーディペーパゴダに行きました。
ここまでは車で来て、ここから歩いて
ちょっとだけ登って行きます。登って行って
突き当ったら左に曲がるとお堂に通じる階段。
左に曲がった、お堂に通じる階段の写真です。
結構急な階段です。
このお堂につながる階段部分を横から
撮りました。
お堂の入り口です。
中には有名な仏像があります。
それがこの立ち上がって指をさしている
仏像です。下に立っている地元の女性と
比べると大きさがわかります。
お堂の入り口に立つといきなり
指さされ、指名を受けた感じ!緊張します。
まだ入るには修行が足りていない!と
言われたような気さえしてきます。
実はこのブッダは “ 予言を与えるブッダ ”
高さ8mで王宮の方を指さしているのです。
予言するものは…
“ 仏教の栄える都の出現 ” だそうです。
その足元にいるのは待僧のアーナンダ。
横から撮りました。
後ろ側から撮りました。
参拝を終えて帰ろうとしたら、
下へとずっと徒歩で降りて行く
お坊さんを見かけました。
< Byar Dait Pay Pagoda >
年々太っていく恐ろしい仏像がある?お寺
次はマンダレー最大の有名、必見のパゴダです。
このパゴダは王宮の南側のダウンタウンに
あります。
このダウンタウンはいろいろな種類の
工房がある職人の町。
パゴダはその町の一角にあり、
お寺の裏側には日焼け止めとして顔にぬる
タナカを作る工房があり、体験ができます。
この右側が寺院の入り口です。
ここから寺院内にはいるまで仏具屋さんの
ような店がたくさん並んでいました。
そこを抜けて、お堂の入り口に向かう通路です。
この奥にあるお堂を外から撮りました。
この写真を撮ったところは中庭のように
なっていて博物館などもあります。
お堂の入り口の手前には女性ばかり。
お堂の付近、中は女性禁止だからです。
お堂の入り口付近です。
入口のアーチの装飾部分が美しいです。
男性はお堂の中に入って金粉を貼っています。
それでこのブッダが雪だるまのように
金粉で年々太って行くのです。
この金粉…結構な大きさなのです。
お布施の箱にどなたかが間違えて入れてしまった
ようなのですが…
タイの金粉と比べて数倍の大きさでした。
ブッダにズームして撮ってみると...
反対側からもブッダを撮りました。
この金粉を貼る様子はお寺内のモニターで
映し出されていました。
< Mahamyatmuni Pagoda >
幽霊がでる?心霊スポットのようなお寺
さて、今までの怖い!はちょっと大げさでしたが、
最後のお寺、ダマヤンジー寺院は
ネットで検索すると幽霊がでる、心霊スポットと
出てくるちょっといわくありげなお寺です。
パガンにあります。
寺院の入り口です。
結構大きな寺院です。
このお寺はナラトゥという王が12世紀に
建てたのですが未完成のままです。
この王は、王位に就くために父王と兄を殺害し、
その贖罪のためにお寺を建て始めるものの
王も暗殺されてしまいました。
父と兄を祀った仏像だと言われています。
壁画のような文字のようなものがうっすら
見えるところもあります。
東西南北のブッダが祀られているところと
通じる回廊だけが立ち入り可能です。
私が訪れたのは夕方5時半ころ。
どことなく隔離されたような空間。
この夕日が落ちたら、ひっそりとした
夜を迎えるのでしょうか…
< Dhammayangyi Temple >
ここまでがミャンマーの
“9寺9様の特徴を探す!
ミャンマーお寺巡り9選 “で、最後の
+ハイライトは気球から見る仏塔群です。
気球から見るとまるで仏塔の屋外展示博物館!
ミャンマー、パガンで有名なのは
気球に乗って仏塔を上から眺める
ツアーです。
飛行機からは遠くて見えない、
でも上空から眺めてみたい仏塔群。
気球なので風まかせ。
時計の刻む時間のスケジュールも、
航路も線路もない旅。
ついつい写真は撮りましたが、
それでもちょっと日常を離れて
仏塔と向き合う時間をいただくことが
できた気がします。
集合は早朝で、お茶をしながら、
パイロットが気球を膨らませるところを
見ることから始まる気球ツアー。
たまたま映り込んだスタッフと
比べても大きいことがわかるように
気球はどんどん膨らんでいきます。
7時くらいから少しずつ上空への旅が
始まります。
上がるとすぐに世界はただひたすら
仏塔、仏塔…
まさに仏塔の屋外展示博物館という感じ。
眼下の景色が箱に入った模型にみえたり、
他の気球の上を通過したり
朝陽が登ってくると気球や木や仏塔の影が
映し出されていくのを見ながら流されて
行きます。
降りてくると仏塔が間近に見えます。
仏塔に登っている人も見えるようになります。
“風まかせの時間”も、もうすぐ終わり…
上空から見えた修復中の仏塔です。
夕陽を見に行く途中、上空からみた
この仏塔の近くを車で通りかかったので
ちょっと降りて寄って行ってみました。
朝陽とともに仏塔をみて始まった一日の
終わりは、沈む夕陽と仏塔でした。
☞ 私達は日程の関係で、着いた翌日早朝の
気球ツアーに参加し、昼間からお寺を
巡りましたが、お寺巡りをしてから
ツアーに参加したら、上空から
見た時に、どのお寺が何か
わかりやすいかもしれません。
ミャンマーお寺巡りの最後にちょっとだけ…
マンダレーで行った木の橋です。
乾季で水がなく、橋に見えるか
わかりませんが
現存する貴重な木の橋。
雨季は逆にかなり水があるそうなので、
ツアー客にはちょっと怖いかも…
古い王宮の柱などを使っているので、横に
補強の柱を立てるところもあるそうです。
橋はかなり長かったです。
柵の様に見えますが橋です。
水があるところは橋が水に写って
長く見えます。ズームして撮りました。
橋は結構高さがありました。
さて次からはまた
タイのお寺歩きにもどります。
今回の第1部、第2部の記事は
ガイドさんのお話(日本語)と
書籍は、
『旅名人ブックス ミャンマー』
(日経BP社)
『ビルマ仏教』(法蔵館)
参考に書きました。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi