
タイの寺院お庭樹木研究 Ⅸ
サワディーカー。
Luna(流転那)です。
タイまたは仏教に関連のある樹木や、
タイのお庭を散歩しながら研究する
シリーズの9回目で、
今回がシリーズ最終回となり、
前編後編の前編です。
前編では、
タイのお寺や街中を歩きながら、
お堂や仏像以外にもいろいろな発見を
してみようという回になります。
後編記事では、その続きと
8回までにとりあげた樹木のまとめも
しようと思います。
お寺でお供えする花と花環

お寺にはタンブン(ทำบุญ 徳を積むの意味)という、
いわゆるお供えをして、合掌し、祈るための場所が
あちらこちらに、お堂内の場合もあれば外の
サーラーの中などにあります。


その際の基本的なお供え3セットは、「ロウソク、
お線香、切り花」が一般的です。
下の写真の右側の方に見えるのが、ろうそくとお線香が
輪ゴムで束ねられたもの。
その束の上の方にみえる白い四角い紙のようなものの
中には小さい金片がはいっています。

切り花は場所によりますが、代表的なものに
ハスの花などがあります。

これらは、寺院内や路上で
人が売っている場合もあれば、
お金を入れるための箱があるだけの
無人の場合もあります。


他にはランプに注ぐ油や木に巻く布など
いろいろ種類があったりもします。

セットの中には、たいていは
小さな金片がはいっているので
これは仏像に貼り付けます。

お供え物の中でタイらしいものの1つが
プワンマーライ(พวงมาลัย)と呼ばれる
花環です。
これらも寺院内や近くの路上に店が
あったり、露店が出ていたりします。



花市場へ行くと、露店の人などが仕入れる
大量の花が売られています。

その場で花環を作って売っている店もあります。

私も家の近くの露店でよく買っては
お寺でお供えしたり、自宅の仏像に
お供えしたりしていました。
家の中が花のよい香りで満たされます。


KingramaⅤにはピンク色の花環を
お供えすることが多いです。

ガネーシャには黄色の花環。

エラワン廟などは、花環がいつも
たくさんお供えされています。

コロナの影響で、観光客がいない時も
花は絶えることなくお供えされていた
ようです。

家から1番近いお寺のガネーシャ立像には
私もよくガネーシャの腕に
花環をかけたものでした。

以前、テレビドラマの1シーンに、
タイの母の日に、お母さんに
感謝の言葉と合掌をして、
ジャスミンの花の花環を
腕にかけているのを見たことがあります。
たまたま行ったデパート内で、
とても素晴らしい、花であしらわれた
象さんを見かけました。


お寺に置かれているBonsai
あるお寺を参拝したらきれいに
お堂の周囲にぼんさいが置かれていて、
見入ってしまったことがあります。
ワット・カルハボディです。

エントランスからお堂までの間に
鉢ではありませんが、剪定が美しく
見るのが楽しいです。


鉢の中ではありませんが、
ぼんさいの様に小さな庭園を表現した
美しい一角がありました。

*それぞれのお寺の名前をクリックして
いただくと、私が以前書いたお寺の
記事にアクセスします。
盆栽にあたるタイ語を調べてみると、
マイグラターン(ไม้กระถาง)
直訳すれば植木鉢の花と、
日本語の盆栽の音写の
Bonsai(บอนไช)がでてきます。
タイのBonsaiなので、日本の盆栽とは
作るうえでの定義や決め事などの
違いがあるとは思いますが、
お寺を歩くうえでの楽しみの1つとして
とり上げてみました。
この記事内ではそれらの呼称を
“ ぼんさい ”と記すことにします。
日本の盆栽は、私が見た本によれば、
“ 鉢の中に植えられている植物の姿を通じて
その背景にある自然や風景を見るもの “
とありました。
盆栽は小さな鉢の中に物語を考え、
いかにして、自然の中に存在する
大木のように見せて1つの世界を表現し、
なおかつ四季を通し、
長い年月をかけて育てるものだそうです。
葉、花、実、草や松などで作るのが
基本のようで、樹形は幹の形で
いくつかの分類があるようです。
タイでよく見かけるぼんさいは、
葉や花で作られているもので、
葉は丸い形に整えられているものが
多いです。

タイのぼんさいの樹形を眺める
盆栽には、いくつかの種類の
樹形に名称や定義などが
あるようですが、
タイのお寺のぼんさいなので、
細かいことは横におかせていただいて、
私なりに形を見ながら
いくつかに分類してみました。
① 幹が前後左右に曲がっている樹形

② 天に向かってまっすぐに伸びる樹形

③ 根元から分かれる2本の幹で構成されている樹形。


④ 同じ樹種を1つの鉢に複数植え付けた樹形

⑤ ③と④を組み合わせたような複雑な樹形

⑥ 1つの株が変形して個性をみせる樹形

*記事をアップした後、ホームセンターの中にある
鉢植えのところで話を聞いてみたら、アデニウムや
ガジュマルなどは、元の植物の形の独特なフォルムを
生かし、盆栽のように仕立て、肥大した根や幹を
楽しむそうです。

盆栽ではないようなので、この記事から割愛しました。
お寺や街中でみかけた美しい剪定
ぼんさいや植えられている植物の葉が
美しく剪定されたものも
よく見かけます。
きれいに三角錐や四角錘に
剪定されたもの。


ウサギさんの形に剪定されたもの。

ハート型に剪定されたもの。

鉢に入ったものではありませんが、
10年位前に路上でみかけたのは、
2頭の親子象の形に
剪定されたものでした。

バンコク国立博物館にも
大きな象さんの形に剪定されたものが
ありました。

博物館内の
プッタイサワン礼拝堂の周囲にも
ぼんさいが並んでいます。

そして最後に、
鉢に入ったものではありませんが、
かたどったお寺の名前と剪定された
樹木で1つの世界を作る、
ワット・ポーの芝生部分です。

続きます。
お読みいただきありがとうございました。
Luna(流転那)


