
タイの寺院仏像研究 Ⅱ
サワディーカー。
Luna(流転那)です。
タイのお寺が好きで、お寺を歩きながら
記録代わりのブログを始めて、
記事を書くときに
お寺の写真を眺めてしみじみ思うことは、
お寺って本当に敷地内にいろいろなものがあって
1つ1つに注目すると、もっとお寺巡りが
楽しくなりまた行きたくなるということです。
このブログではお寺の巡礼記録以外に、
タイのお寺や仏教に関することを
観察して9回シリーズでまとめるという
自由研究のようなことを
やっております。
仏像シリーズの第1回目は、
こちらです。
タイで各曜日に仏像があるのは、
知られていますが、曜日だけでなく、
干支や月にも仏像があるようです。
お寺に行くと、曜日の仏像が並べて
祀られているのをよく目にしますが、
干支や月の仏像として祀られているのは
みたことがないように思います。
前回、ワット・プラパトムジェディーの仏像を
1つ1つ見て、干支や月が記載されて
いたので、干支や月、曜日と
関係のある仏像をまとめてみました。
タイの干支と仏像
早速、1番目の動物、
ねずみ年から見ていきます。
タイ語で、年を表わす言葉は、
ピー(ปี)になります。
子(ね)年の仏像
子(ね)年(ねずみ)は、
タイ語ではピー・チュワット(ปัชวด)
ねずみは、ヌー(หนู)です。
53番 Preaching to Yakkha Alavaka
(ปางโปรดอาฬวกยักษ์またはปางโปรดสัตว์)
坐禅を組み、左手は足の上に上向きにおき、
右手は胸の前で指をつまむ形態。
丑(うし)年の仏像
丑(うし)年(牛)は
タイ語ではピー・チャルー(ปัฉลู)
牛は、ウア(วัว)です。
仏像は、2つあります。
33番 Pleaching to his mother
(ปางโปรดพุทธมารดา)
坐禅を組み、左手はひざの上に上向きにおき、
右手は胸まであげ、指を丸め母に説法する形態。
23番 Stopping the flood
(ปางห้ามสมุทร)
立像。両手は胸の前に同じ高さにあげて、
掌を前に向けて、阻止する形態。
子年、丑年の仏像です。

寅(とら)年の仏像
寅(とら)年は
タイ語ではピー・カーン(ปัขาล)
寅は、スア(เสือ)です。
56番 Preaching to Baka Brahma
(ปางโปรดพกาพรหม)
牛の背中に乗るブラフマー神の頭の
上に立つ携帯。
卯(う)年の仏像
卯(う)年(うさぎ)は
タイ語ではピー・タ(ปัเถาะ)
うさぎは、グラターイ(กระตาย)です。
1番 The Great Depature (Maha bhiniskramana)
(ปางมหาภิเนษกรมณ์
またはปางอธิษฐานเพศบรรพชิต)
坐禅を組み、左手を足の上に、
右手をあげて胸の方に掌を向ける
得度者を祈願する形態。

2番 Considering food in an alms bowl
坐禅を組み、左手でひざにおいた鉢を抱え、
右手をあげて、胸を守る形態。
こちらをうさぎ年の仏像としているものも
あるそうです。
辰(たつ)年の仏像
辰(たつ)年(龍)は
タイ語ではピー・マローン(ปัมะโรง)
龍は、マンコン(มังกร)です。
54番 Preaching to the bandit Angulimala
(ปางโปรดอนคุลิมาลโจร)
左手を身体に沿ってさげ、
右手は胸の前にあげ掌を立て、
胸の方に向ける立像。
寅年、卯年、辰年の仏像です。

巳(み)年の仏像
巳(み)年(ヘビ)は
タイ語ではピー・マセン(ปัมะเส็ง)
ヘビは、グー(งู)です。
63番 Accepting a bowl of water from Ananda
(ปางทรงรับอุทกัง)
坐禅を組み、左手は足の上に上向きにおき、
右手は水を飲むために鉢を受け取る形態。
午(うま)年の仏像
午(うま)年(馬)は
タイ語ではピー・マミア(ปัมะเมีย)
馬は、マー(ม้า)です。
47番 Threading a needle
(ปางสนเข็ม)
坐禅を組み、両手は胸の前に上げ、
左手は針をつかみ、右手は糸をつまんで
針を通す形態。
未(ひつじ)年の仏像
未(ひつじ)年(タイでは山羊)は
タイ語ではピー・マメー(ปัมะแม)
山羊は、ペ(แพะ)です。
48番 Blessing
(ปางประทานพร)
坐禅を組み、左手は脛の上に上向きにおき、
右手はひざの上に上向きにおいて
掌は指を下にして前に向ける形態。
ワット・プラパトムジェディーの回廊の
中のこの形態(Blessing)の仏像は
坐像ですが、立像もあるようです。
ワット・ベンジャマポピットの回廊の
中にあったBlessing(ปางประทานพร)の
立像です。

巳年、午年、未年の仏像です。

申(さる)年の仏像
申(さる)年(猿)は
タイ語ではピー・ウォーク(ปัวอก)
猿は、リン(ลิง)です。
45番 Announcing the first chapter of disciplines
(ปางปฐมบัญญัติ)
坐禅を組み、両手を少し持ち上げ、
掌を自分の方に向ける姿勢は、
末永く仏教を維持するための戒律を
保護する形態。
酉(とり)年の仏像
酉(とり)年(鳥)は
タイ語ではピー・ラカー(ปัระกา)
鳥は、ガイ(ไก่)です。
仏像は3つあります。
5番 Accepting an offering of the pudding rice
(ปางรับมธุปายาส)
坐禅を組み両手は脛の上に伸ばしておく。
乳粥を受け取る形態。
6番 Partaking of the pudding rice
(ปางเสวยมธุปายาส)
坐禅を組み、左手で乳粥の皿を抱え、
右手で皿のふちをおさえて、
乳粥にあずかる形態。
一部では、4番 Dreaming
(ปางสุบิน)
右手を枕に頭をのせ、耳を支え、
左手は身体に沿って伸ばしている形態。
こちらを酉年の仏像としているものも
あるそうです。
酉年の仏像3つです。

戌(いぬ)年の仏像
戌(いぬ)年(犬)は
タイ語ではピー・ジョー(ปัจอ)
犬は、スナッㇰ(สุนัข)
またはマー(หมา)です。
24番 Identifying the principal disciples
(ปางชีอัครสาวก)
坐禅を組み、左手を上向きにしてひざの上におき、
右手は前方を指さす姿勢は、
僧の集まりに弟子たちが現われたことを
知らせる形態。
亥(い)年の仏像
亥(い)年(タイでは豚)は
タイ語ではピー・クン(ปักุน)
豚は、ムー(หมู)です。
50番 Preaching to Jambupati
(ปางโปรดพญาชมพูบดีまたはปางทรงเครี่อง)
坐禅を組み、左手はひざの上に上向きにおき、
右手は脛の上にふせておく形態。
王族の衣をつけています。
申年、戌年、亥年の仏像です。

タイの月と仏像
日本語には、旧暦で月の呼び名がありますが、
(睦月、如月、弥生…など、
和風月名(わふうげつめい)と呼ばれるもの)
日常で一般的に使うことは減りました。
タイでは、日本の1月、2月のような
呼び方も通用しますが、
英語で月に呼び名があるように、
タイにも月ごとに呼び名があり、
呼び名で呼ぶか、呼び名を略した呼び方を
するのが、一般的です。
タイ語で、月を表わす言葉は、
ドゥアン(เดือน)になります。
タイ語の月の呼び名は、
31日の月には語尾にコムがつき、
30日の月には語尾にヨンがつきます。
28日か29日の2月だけは語尾が
パンになっています。
略して呼ぶときは、この部分を
省略します。
1月の仏像
1月のタイ語呼び名は、
マッカラーコム(มกราคม)
といいます。
57番 Contemplating the cadaver of a slave
(ปางปลงกรรมฐานまたはปางซักผ้าาบังสุกุล)
左手には杖を持ち、
右手を前に出し布を洗う立像。
2月の仏像
2月のタイ語呼び名は、
クムパーパン(กุมภาพันธ์)
といいます。
44番 Pointing to Mara
(ปางชี้มาร)
左手を身体に沿ってさげ、
右手は高くあげて、手の指はまっすぐ
上を向けて人差し指で悪魔を指す立像。
3月の仏像
3月のタイ語呼び名は、
ミーナーコム(มีนาคม)
といいます。
25番 Expounding the Great Precepts
(ปางแสดงโอวาทปาตืโมกข์)
坐禅を組み、両手を胸の前にあげ、
手の指を丸めて訓戒を示す形態。
1月、2月、3月の仏像です。

4月の仏像
4月のタイ語呼び名は、
メーサーヨン(เมษายน)
といいます。
62番 Looking back at the city of Vaisali
(ปางนาคาวโลก)
立像。左手は身体に沿ってさげ、
右手は身体の前において右側に顔を向ける形態。
5月の仏像
5月のタイ語呼び名は、
プルッサパーコム(พฤษภาคม)
といいます。
41番 Calling for rain
(ปางคันธารราฐまたはปางขอฝน)
浴衣をまとい、左手は腰のあたりに。
右手はあげて手招きする姿勢は、
雨を受ける立像。
6月の仏像
6月のタイ語呼び名は、
ミットゥナーヨン(มิถุนายน)
といいます。
9番 Subduing Mara
(ปางมารวิชัยパーン・マーラウィチャイ)
坐禅を組み瞑想する姿勢。
左手はひざの上に上向きに置き、
右手はひざの上に置いて指は地を指す形態。
4月、5月、6月の仏像です。

7月の仏像
7月のタイ語呼び名は、
カラッカダーコム(กรกฎาคม)
といいます。
13番 Meditation in the crystal pavilion
(ปางเรีอนแก้ว)
のこぎり状のふちをもつ三角形のアーチ型の
フレームの中で瞑想する形態。
8月の仏像
8月のタイ語呼び名は、
シンハーコム(สิงหาคม)
といいます。
20番 Preaching the first sermon
(ปางปฐมเทศนา)
坐禅を組み、左手は上向きにしてひざの上におき、
右手はあげ、指を輪の形に丸める説教をする形態。
9月の仏像
9月のタイ語呼び名は、
カンヤーヨン(กันยายน)
といいます。
22番 partaking of a meal
(ปางภัตกิจ)
坐禅を組み、左手はひざの上の鉢を抱え、
右手は鉢の中にいれて供物(食べ物)を
つかむ形態。
7月、8月、9月の仏像です。

10月の仏像
10月のタイ語呼び名は、
トゥラーコム(ตุลาคม)
といいます。
40番 Imprinting his footprint
(ปางประดืษฐานรอยพระบาท)
両手は太ももの前におき、
左足で右足を踏む立像。
11月の仏像
11月のタイ語呼び名は、
プルッサチカーヨン(พฤศจิกายน)
といいます。
35番 Walking
(ปางลีลา)
右足かかとを上げ、右腕をふり、
左腕はあげて指を丸める遊行の形態。
一般的に遊行仏と呼ばれている仏像です。
12月の仏像
12月のタイ語呼び名は、
タンワーコム(ธันวาคม)
といいます。
55番 Granting pardons
(ปางประทานอภัย)
坐禅を組み、両手を胸の前まで上げ、
掌は前に見せる形態。
10月、11月、12月の仏像です。

後編へ続きます。
お読みいただきありがとうございました。
Luna(流転那)


