
タイの寺院仏像研究 Ⅸ
サワディーカー。
Luna(流転那)です。
タイの寺院仏像研究では、第1回目から
タイの仏像の様々な形を眺めたり、
時系列で仏像を追いかけたり、
縦横の大きさを比べてみたり、
宝仏などをみてきましたが、
シリーズ最終回の今回は
仏像を安置する台座に
フォーカスしていきます。
5回目で、タイの横たわる仏像を
眺めていたところ、お釈迦様は
いろいろな枕に頭をあずけて
横になっていらっしゃいました。
座って瞑想する姿のブッダは
寺院内ではどのような
台座にすわっていらっしゃるのかを
観察してみると、
これもまたバリエーションが
多いことがわかるものです。
タイ寺院のブッダの台座とは
日本など大乗仏教のお寺では、
釈迦牟尼仏だけではなく、
阿弥陀仏、如来、菩薩を
初めとするいろいろな尊像が
ご本尊として祀られていることもあり、
台座にはいろいろな種類があります。
チェンラーイ県の
ワット・フワイプラーカンの観音像です。
大乗仏教の観音様で、こちらは
蓮華座に座っていらっしゃいます。


一方、タイのお寺にも
布薩堂や仏殿などには
いろいろな仏像や尊像も祀られて
いますが、ご本尊はゴータマブッダ
(釈迦牟尼仏)です。
そして仏像と一緒に
お見かけする台座のほとんどは、
ハスの花をかたどった
蓮華座(れんげざ)と呼ばれる
ものです。
タイ寺院で見かける蓮華座は、
大きく分けて
蓮の花を象徴している台座と、
蓮弁(蓮の花弁)を垂直に揃えて
おおう台座の2つがあるように
見受けられます。


蓮の花を象徴している台座
蓮の花を象徴している台座は
大きく分けて2つの特徴があります。
特徴の1つは、
さほど高さはない基台の上に、
まるで蓮の花びらの上に座っていらっしゃる
ように見えることです。


たまに高い基台の上に台座が
置かれていることもあります。
基台に描かれている模様から、
茎や葉を連想することができるならば、
下の基台から上の蓮の花までで
1本の蓮の切り花を意匠化したものと
とらえることができるかもしれません、


このタイプの台座を集めてみました。
花びらの形や色、材質などいろいろな
デザインがあります。






もう1つの特徴は蓮の花を
モチーフにしているものです。
下の2つは台座そのものがかわいいピンクの
蓮の花モチーフになっています。


蓮の葉モチーフのスタイルも
デザイン、色、材質など
バリエーションがあります。
このタイプの台座を集めてみました。



蓮の蓮弁でおおわれた台座
この台座はおそらくタイのお寺の中で
最も多くみられる台座ではないかと
思います。

高さがあり、ブッダが
お座りになるところに近い
一番上の部分は、
蓮の花弁を垂直に立てるような
形で、下の方は層になっています。


こちらは、お堂の屋上に安置されている
ブッダです。この台座は低めで横に広く
安定した形になっています。


この形のデザインを集めてみました。






蓮弁をモチーフにしたような
デザイン、色、材質などの
バリエーションもあります。








私がよく参拝した
ワット・フワランポーンの台座です。
よくこの台座の近くまで行って
ブッダのお顔を眺めたものでした。

舟の形のお堂が美しい
ワット・ノークタレーでは
美しい大理石の基台と台座を
見ることができます。


また、このタイプは台座が高いので
台座の後ろ側部分に
模様や浮彫などが見られることもあります。



このシリーズ第4回のプレタイ期の
仏像の記事の中に書きましたが、
ナコンパトム県のワット・プラパトムジェー
から出土した、
ブッダにまつわる奇跡を表した
浮彫が、今ではバンコクの
ワット・スタットの
台座の後ろに安置されています。


続きます。
Luna(流転那)


