ワット・サムパンタウォン バンコク
サワディーカー。
@yayoiです。
バンコクにあるヤワラート(เยาวราช)通りと
いえば、中華系のお店が集まっている場所で、
興味深い場所ではありましたが、
かつては今の様にMRTが通っていなかったため
不便な場所という印象でした。
私が初めてここを訪れた時は、MRTがなく、
タクシーを利用したら、ドライバーが
このお寺を知らず、代わりに
ワット・トライミットに行かないかと
いわれたほどです。
結局、ヤワラート通りで降りて、歩いて
探しました。
そんな今回のお寺は、つい見逃してしまいそうな
目立たないお寺かもしれませんが、
王室寺院に格付けされているお寺です。
お寺の歴史を探る
ヤワラート通りから路地に入ります。
路地の名前は、ソンサワット通り。
路地の入り口の上にはお寺の名前を記した
アーチがあります。
アーチをくぐってちょっと行くと右側に白い塀。
手前にある門は閉まっているので、通過します。
通り過ぎるとお寺の出入口が見えてきます。
このお寺は、だれが建てたかはわからないものの
アユタヤが都であった時代から古いお寺として、
存在していたお寺です。
以前は周囲にお堀の様に運河があり、それが
チャオプラヤー川につながると
信じられていました。
島の様になっていたので、お寺は、もともと
ワット・ゴ(วัดเกาะ)と呼ばれていました。
ゴとは島のことです。
確かに現在のGoogleMapで見ても、お寺を
囲むように道路があります。
道路部分が運河であった昔は、島のように
見えたことでしょう。
そして、バンコクではよくあるのですが、
もとは広さのあったお寺でも、
人々や街の発展のために移転したり、
お寺の敷地を道路や橋などに譲っている場合が
意外に多く、このお寺もそんなお寺の一つのようで、
現在、周囲にはいろいろな店などもあり、
お寺自体の敷地はさほど大きくはありません。
バンコクを都としたKingRamaⅠは仏教を援助し、
発展させようと、たくさんのお寺の修復を王族に
勅命しました。
ワット・ゴも1776年に建て替えられ、
王室寺院としてお寺の名も
ワット・ゴゲーウランカーラーム
(วัดเกาะแก้วลังการาม)となりました。
修復に尽力されたのは、サムパンタウォン王子
だそうで、KingRamaⅣの治世下で、
この王子に敬意を表してお寺の名前を
ワット・サムパンタウォンサーラーム
ウォラウィハーンと変更しました。
チャオプラヤー川沿いに船着場があり、
僧侶へ僧衣を奉納する行事の際に
KingRamaⅤが御座船でお出ましになり、ここと
川に近いワット・パトゥムコンカーにて僧衣を
奉納されたこともあるそうです。
御本堂のまわりを歩く
簡単に伽藍配置図を作ってみました。
この配置図のうち、①の建物と僧房、
②は事務所、③は遺骨が安置されている棚
となっていて、外部の人が入る場所では
なさそうです。
そこで、今回、歩くのは御本堂とその周辺、
及び博物館になります。
門から入ると正面に御本堂が見えます。
十字型の御本堂ですが、ここからだと
御本堂の後ろに別のお堂があるようにも見えます。
御本堂までの通路は高い木と緑で囲まれています。
右手側には博物館と称する建物が見えてきます。
左手側には大きな建物(地図上の②)がありますが、
ここはいつも閉まっています。
御本堂の前あたりまで来ると左手には大きな
菩提樹がそびえていて、そこを左に曲がると
奥に駐車場があります。
駐車場の先には学校(地図上の④)も見えます。
駐車場の方から菩提樹を撮りました。
菩提樹の前に、御本堂を囲む塀と門があり、
門はいつも解放されていますが、
きちんと紋章がついています。
また、塀に見えるこの場所の内側には、
御本堂が見えるように納骨されているようです。
そこを入ると、御本堂のまわりに見えるのは
鐘楼、鼓楼とサーラーです。
御本堂を前に向って右側にあるのが鐘楼です。
下にはブッダと高僧の像が祀られています。
鐘楼の先にはサーラ―があり、その中は
倉庫の様になっていて仏像がみえます。
その前にいらっしゃるのは大地の女神トラニー。
その横にはこちらも僧房の一部でしょうか…
建物があります。(地図上の①)
一方、左手側にあるのは鼓楼です。
下にはブッダなどが祀られています。
鼓楼の前から御本堂を見上げてみました。
鼓楼の先には、サーラ―の下に観音様が
祀られています。
その隣にも小さなサーラ―があります。
中には仏足石と仏像が祀られています。
御本堂の裏手は、
遺骨が安置されている棚のようになっていて、
透明になっている扉の向こうには
ベンジャロンの骨壺が見えました。
御本堂を眺める
このお寺の御本堂は、王室寺院に建てられる
十字型のプラサートと呼ばれるお堂です。
屋根の中心には尖塔があります。
階段を上がったところに入り口があり、
その層から上が、2階建ての御本堂です。
階段下の土台部分は、閉まっています。
いろいろな角度から眺めてみようと思います。
まずは、正面からの御本堂の2階部分です。
この屋根の三角部分の破風には国王が
署名したものが収められているそうです。
鐘楼の前から御本堂を見上げると
十字型御本堂の右側部分が見えます。
鼓楼の近くから見上げてみました。
学校の方から眺める御本堂です。
御本堂の裏側の様子です。
下から見上げるようにして撮りました。
ところで御本堂に結界が見当たりません…
実は私がこのお寺を初めて参拝したのは、
2018年の11月ですが、2年たった今でもなぜ
チョーファーと呼ばれる屋根飾りがないのかと
不思議に思っていました。
そこで、駐車などのお世話をなさっている
係員の方に伺ったところ、結界はできていない
そうです。
観音様のサーラーの脇に、まだ球状のまま
あるのを見せてくださいました。
儀式をして結界をはって、最後にチョーファーを
つけるのが一般的だそうです。それで
結界をはっていなければ、お堂にチョーファーも
ないお寺があることが最近わかってきました。
(チョーファーを先につけているお寺も
あります。)
空に向かってついているチョーファーという
飾りのない、御本堂の屋根部分です。
御本堂1階部分を参拝する
御本堂の1階部分は、1階部分とはいっても
階段の上に出入口があります。
ちょうど人が入って行こうとしている
ところを撮りました。
この層はポーチの様になっていて、
そこに向って左に、タークシン王の像。
ナレースワン王の立像。
向かって右手側にはナレースワン王の座像。
そして、1番右側にはKingRamaⅠの像。
以上の4つの像があります。そして
それぞれの像の後方と中央のあわせて
5つの扉があります。
通常は閉まっていることが多い1階ですが
奥の方に仏像が祀られています。
扉の脇に御本堂2階に上がる階段があります。
階段を上がると、2階には扉が
3か所にあります。
向かって1番右の扉は押せば開くように
なっています。
ここから入ります。
いよいよ御本尊を参拝する
さて、扉を開けて御本堂に入ると
とても大きいことがわかります。
御本尊ははるかかなたにいらっしゃいますので、
近寄って行きます。
左右に窓がたくさんあり、すべて開かれて
いて、天井が高いので明るいです。
そして窓のところには結界のように置かれて
いるものがあります。
天井が高くおごそかな雰囲気があります。
天井部分です。
だいぶ御本尊に近寄ってきました。
十字型のお堂の真ん中あたりまで来ました。
御本尊に近寄って撮りました。
御本尊を斜めの角度から撮りました。
御本尊の後ろに尖塔に上がって行く
階段が見えます。
御本尊を後方から撮りました。
逆の角度からも撮りました。
御本尊がご覧になっている出入口の様子です。
参拝を終えたら出入口の方に向かいます。
外に出たら、また扉を軽く閉めておきましょう。
扉の前の床の模様がきれいです。
このままお堂の周りを1周してみましたが、
つい、お堂を反時計回りにまわって
しまいました。
ひさしや窓枠などが美しいです。
御本堂の裏側、つまり西向きのところを通過し…
南側にでます。
ここには何か黒いものが建っています。
エレベーターが設置されていました。
高齢化に備えてか、御本堂が2階にある場合は
エレベーターを設置されているのを
見かけることが増えました。
エレベーターの前を通り過ぎ、お堂を左手に
見ながら進みます。
御本堂の前に戻りました。
階段で、王様の像が祀られている
ところまで降りて行きます。
降りるとポーチ部分から
右手側には鼓楼が見えます。
左手側には鐘楼やその後方に黄色い僧房など
が見えます。
王様方の像が眺めていらっしゃる風景です。
入口から入って、歩いてきた通路を真ん中に
左右に緑の木がたくさん見えます。
階段を降りて、左手の博物館に向かいます。
博物館と建設中のサーラーで参拝
出入口の方に向かって歩いていくと、左手側に
僧房や博物館がある一角が見えてきます。
ここを入って行きます。
目の前に作りかけの建物、左手に黄色い建物が
見えます。
2018年にはまだ白い色をしていました。
この黄色い建物は僧房です。
博物館側の壁に僧房によく見られる水牛の角が
かかっていました。
その前のサーラーの上には少しずつ何かを
作っているようです。
(2020-11-30撮影)
(2021-11-30撮影)
実はここに以前、大きな木がありました。
(2018-11-26撮影)
そして、新しく建てられているサーラーの
外壁にはガネーシャがいらっしゃいました。
僧房とこれから行く博物館の間には、
ナーガとその下に洞窟がほぼ完成していました。
洞窟の中にはブッダが祀られています。
そして、その横のタイ式家屋のような建物に
博物館という名称がついています。
2階が博物館なので、上がって行きます。
上がって行って、右手側の様子です。
正面の様子です。
正面の向かって左の方にはガネーシャ。
右手側にいるちょっと変わった像は、
プラ・ブアゲーウブアケム( พระบัวแหก้วบัวเข็ม)
だそうです。
その奥にあるのが博物館だと思いますが、
閉まっていて中には入れませんでした。
窓ガラスを通して撮りました。
興味深い壁画が見えるので、いつか再訪して
ゆっくり眺めたいと思います。
下に降りて行くとサーラーに、休憩できる
椅子があるので、今回の参拝は終了致します。
約1時間とちょっとの参拝でした。
<ワット・サムパンタウォン>
正式名称 วัดสัมพันธวงศารามวรวิหาร
ワット・サムパンタウォン
サーラームウォラウィハーン
タイ王室寺院第3級に格付けされています。
所在地 ถนน ทรงสวัสดิ์ แขวง สัมพันธวงศ์
เขตสัมพันธวงศ์ กรุงเทพมหานคร 10100
Song Sawat Rd, Samphanthawong,
Bangkok 10100
今回の記事は、dhammathai.orgのサイトや
案内表示板を参考にして書きました。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi