ワット・パープラドゥー ラヨーン県
サワディーカー。
@yayoiです。
インスタグラムでみつけた珍しい寝釈迦仏。
ぜひ、お会いしたくてはるばる訪れた
お寺ですが、他にももう1つ。思いがけず
私が好きな形態のブッダにもお会いする
ことができたお寺でもありました。
このお寺の名前ワット・パープラドゥーの
パー(ป่า)とは森のこと。プラドゥー
(ประดู่)は木の名前です。
初め、私はプラドゥーをプラトゥー
(ประตู 門、入り口の意味)
だと思い、森の入り口のお寺か...と
思ったのですが、よく見たらプラドゥーという
木の名前でした。
- プラドゥーの木を探しながら敷地内を散策
- 下をくぐれる御本堂(布薩堂)を参拝
- 珍しい左手枕の寝釈迦仏を参拝
- 窓の彫り物にみるブッダの生涯
- お寺の歴史に関係あるブッダを参拝
- 再び、寺院内を散策
- <ワット・パープラドゥー>
プラドゥーの木を探しながら敷地内を散策
寺院内の配置図を作ってみました。
記事内の( )内の数字はこの配置図上の
数字です。
門は3か所にあります。
スクンビット通りに面している門(門1)
から入りました。
門の前は車が多いので、正面からは撮れず、
くぐってから撮りました。
くぐると両脇は小さな店や家があり、
ここからお寺になっています。
入って左手側にあるこの低い塀の向こうは
学校(①)になっているようです。
そこにあったのがプラドゥーの木(②)
でした。(写真は幹の部分だけですが...)
一方、右手側にあるのは礼拝堂。(③)
うすいピンク色の屋根の形に特徴が
あります。
角度によってはモンドップという
仏堂にもみえます。
お堂の脇を右手に曲がって撮った
この写真が礼拝堂の正面です。
この礼拝堂は、修行に来る人が集まる時
だけ開くそうですが、Covidの影響もあり
今は閉まっています。
その前に、プラドゥーの木があり、
これはKingRamaⅩの
王女が植えたものだそうです。
そして礼拝堂の裏手には立派な
プラドゥ―の木(④)と菩提樹があります。
このお堂の北側にあるのは、御本堂ですが、
御本堂の正面は、駐車場のある
ちょっとした広場になっていて、
閉まっているサーラー(⑤)が
見えます。
その先には小さな門(門3)が
遠目に見えます。
下をくぐれる御本堂(布薩堂)を参拝
礼拝堂の正面からは、御本堂の側面が
見えます。地図の⑥部分です。地図上の
グレーの〇部分は御本尊の位置です。
お堂の正面にまわります。
お堂入り口です。
入り口を入ってすぐに撮った
お堂全体の様子です。
近寄って撮った御本尊です。
その前には仏足石があります。
仏足石の前になにかあるのがみえます。
お堂の床下と通じていました!
ということで、早速行ってみましょう。
入り口を出ます。
見上げると屋根瓦がみえます。
御本堂の側面に下を通過するための
通路があります。
筒抜けの状態になっています。
中にはいると、左手側に結界が8枚、
右手側に球状の結界9つが
おさめてあります。
左手側です。
右手側です。
この布薩堂(この記事では御本堂と
記しています)は、
ラッタナコーシン朝の初期に建てられた布薩堂で
現在は礼拝堂として使われています。
この通り抜けの中央に先ほどの小窓が
あります。
見上げると御本尊が見えます。
参拝の仕方が貼ってあるので、
私も同じように参拝しました。
「古い布薩堂の下には、左手側に
お願いを叶えてくれる御本尊が
見える穴があります。また左手側には
古い球が9つあり、そろった9つは
幸せや繁栄、願ったお願いの成就を
もたらします。」
この部分を外から撮りました。
ちょうど人の足がみえている横にある
小さな箱がお祈りのために座るところ。
参拝を終えて、御本堂下から出てきました。
御本堂の窓から御本尊が見えています。
御本堂の裏側です。
御本尊の後ろ側の扉が開いていて、
風通しのいい御本堂でした。
ここで次に参拝する左手枕の寝釈迦仏が、
なぜ他とは逆向きなのか、御本堂にいらした
係りの女性にきいてみたら、
”眠っていらっしゃる” とのこと。
御本堂をあとにし、次の寝釈迦仏の
お堂との間の建物には
ホテルと書いてありますが、
宿坊でしょうか…(⑦)
荷物を持ったお坊さん方がいらっしゃい
ました。
その前は参拝所になっています。
珍しい左手枕の寝釈迦仏を参拝
遂に来ました。
この寝釈迦仏にお会いするために来たこのお寺。
その寝釈迦仏のサーラー(⑧)を
撮りました。
サーラーの正面から撮りました。
木が屋根を突き抜けています。
この木の横の窓枠からお堂の中を撮ったら、
額縁の中におさまるブッダのお顔のような
写真が撮れたので、今回の記事のカバー
写真にしました。
サーラーは手前に参拝所があり、大きな入り口から
長さ11.95m、高さ3.6mの横たわるブッダの
半身が見えます。
寝釈迦仏は穏やかなお顔で横たわって
いらっしゃいました。
お顔の近くに寄ってみました。
この角度でみると、目をつむって
いらっしゃるようにも見えます。
仏像の布の感じや螺髪から見ると
アユタヤ時代のものと推測されますが、
実際はどのくらいの年月が
経っているのかはわからないそうです。
頭の上の方から撮りました。
後方は抜けられるようになっています。
足の裏はみえないようになっています。
足の横には100年前の仏足石があります。
窓の彫り物にみるブッダの生涯
このお堂には、寝釈迦仏のほかにも
たくさんの仏像が祀られています。
入り口の左右に祀られている仏像。
寝釈迦仏の足元には曜日の仏像。
入って奥の方に祀られた仏像。
祀られている仏像を撮ったら、仏像の後ろの
窓枠から見えるお堂が絵の様に写りました。
このサーラーには寝釈迦仏の後方を除く
三方の壁に、縦に細長い窓が各々2か所、
全部で6か所の観音開き窓があります。
それらの窓には1つの窓につき、2つずつ
ブッダの一生の誕生から説法までが、
とてもわかりやすくシンプルに
彫られています。
サーラーに入って右手の壁から、つまり
ブッダの頭の方の窓から順にまずは
誕生の場面が描かれていました。
木の下でマヤ夫人の右脇から
誕生したブッダが7歩歩く場面。
宮廷内で寝乱れた人をブッダがみて
しまう場面。
馬のカンタカに乗り宮殿を去るブッダ。
馬を宮殿に返し、髪を切るブッダ。
サーラーの入り口の左右の窓には
同じものが2組彫られています。
右手枕に横たわりお休みになるブッダ。
左手枕に横たわりお休みになるブッダ。
これがこのお堂のブッダです。
そして、サーラーを入って左手側の壁の
窓には、
瞑想するブッダに乳粥を差し出す
スジャータ。
瞑想するブッダ。
5人の弟子に初めての説法をするブッダ。
初転法輪(初めて教え(法)の輪を
転回させたということ)の場面。
ブッダの説法を聞く人々。
サーラーの中のブッダの物語は人々に
説法をする場面で終わっていますが、
ブッダはある動物たちにも説法したと
いわれます。
その姿が次に参拝するお堂の中の
ブッダのお姿です。
お寺の歴史に関係あるブッダを参拝
ここで、このお寺の歴史を紐解くと、
このお寺はもとの名前を
ワット・パーレーライ(วัดป่าเลไลยก์)
といい、廃寺となっていたお寺でした。
発見されるまでは、お寺は残ってはいた
ようですが、御本堂は廃墟となり、
寝釈迦仏もこれから参拝する
パーレーライ仏も朽ちていたようです。
その後、寺院とともに仏像も修復され
ましたが、スパンブリー県に
現存するお寺、ワット・パーレーライと
区別するために名前を
ワット・プラドゥーと変えました。
ワット・パープラドゥーという名前に
なった理由は、プラドゥーの木が
寺院内にたくさんあったことと、
プラドゥー船着場市場にちなんで
名づけられたそうです。
そのパーレーライ仏のお堂です。
入り口です。仏像の足が見えています。
入口から撮ったお堂の中の様子です。
ちょうど人がいたので、仏像の大きさが
わかりやすいです。
石の上に座る大きなブッダが
いらっしゃいました。
左手は手のひらを下にして左膝に置き、
右手は手のひらを上向きに開いて
右膝に置いています。
この形は捧げものを受け取る姿を
表しています。
中指が長い美しい手を持つブッダです。
そして、その脇には象とサルがいます。
このパーレーライ仏の説話は、
「ブッダが当時滞在していたコサムピーの
村の弟子たちがささいなことで喧嘩する
のに愛想をつかして、ブッダが一人
パーレーライ村に行き、瞑想していた
ところに、パーレーライ象が通りかかり、
ブッダに敬意を表し、ブッダに仕え、
鼻で水差しを持ち、飲み水をくんできた。
その様子をみていたサルがミツバチの
巣をとり、バナナの葉の上にのせて
ブッダに捧げた」
というものです。
ちなみにこれは、スパンブリー県の
ワット・パーレーライの
パーレーライ仏です。
私はこのパーレーライ仏がとても
好きなので、思いがけずこのお寺でお会い
できて嬉しかったです。
再び、寺院内を散策
パーレーライ仏のお堂で参拝した後は、
再び、敷地内を散策していきます。
まずは、パーレーライ仏のお堂を出て
左側をみると目に入るのが
菩提樹(⑩)です。
菩提樹の横には、門(門2)があるので
一旦、敷地の外に出て、寺院を眺めて
みました。
門をくぐると門の左手側には仏塔と
カフェがありました。(⑫)
このカフェは寝釈迦仏のお堂の裏手に
なります。
そのさらに先にはお経を燃やす
タンブンのための焼却炉がみえます。
門を入って右手側にある先ほどの
菩提樹の前には観音様の祠(⑪)
があります。
観音様の祠の裏手には、お供え物が
置いてあるサーラー(⑭)があり、
他にもこの辺りには、閉まっている
小さなサーラーや池(⑮)などが
あります。
閉まっている小さなサーラーの前には
シバ―リの像があります。
近くには鐘楼(⑯)も見えます。
三階建ての大きな鐘楼で、3階には鐘、
1階、2階には太鼓があります。
それらの裏手にある大きな建物。(⑰)
これは学校だそうです。
建物の前にはサーラーもあって、
人が座れるような椅子などが
並んでいます。
先ほどの池の横から撮ったこの建物の
様子です。
学校は奥まったところにありました。そこで
二つの門を結ぶ敷地の中央通路まで出ていくと
また小さなお堂(⑱)があります。
ブッダとともに高僧が祀られていました。
そして中央通路の中にぽつんと
100年井戸(⑲)があります。
上の部分だけ修復されたようです。
高層のお堂と1番初めにみた学校の間には
大講堂(⑳)があります。
逆の角度から撮りました。
入り口のサーラーの屋根飾りが美しい。
サーラー内の柱もしっかりしています。
大講堂内は閉まっていたので、
扉のすきまから中の様子をちょっと
撮りました。
この大講堂は、ピンクの屋根が特徴の
お堂の前にあり、これでほぼ寺院内を
一周したことになり、
今回の参拝はこれで終わりです。
1215到着1330参拝終了ということで、
所要時間、約1時間15分でした。
<ワット・パープラドゥー>
正式名称 วัดป่าประดู่
ワット・パープラドゥー
タイ王室寺院第3級に格付けされています。
所在地 ถ. สุขุมวิท ตำบล ท่าประดู่
อำเภอเมืองระยอง ระยอง 21000
Sukhumvit Rd, Tambon Tha Pradu,
Mueang Rayong District, Rayong 21000
今回の記事は、下記サイト
https://thailandtourismdirectory.go.th/th/info/attraction/detail/itemid/1778
及び、書籍『タイの象』(めこん)を
参考にして書きました。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi