ワット・ボウォンニウェート バンコク
サワディーカー。
@yayoiです。
このお寺は敷地が大きいので、敷地内を
3つのゾーンに分けて歩きます。
前編では、黄色で囲ったゾーン①の
布薩堂と仏塔周辺を歩きました。
後編の今回は、青で囲ったゾーン②の
菩提樹や仏塔の横にあるお堂を参拝してから、
赤で囲ったゾーン③の
小さな溝を渡ったところにある
国王が出家中に滞在されたお住まいを
外から眺めたり、博物館などを歩きます。
大きな菩提樹のお堂
ゾーン②には、
仏塔から降りると、仏塔の後ろ側には、
二つのお堂と菩提樹のお堂があります。
こちらが菩提樹のお堂です。
ここを入って行くと、菩提樹の周りを一周できるように
なっていて、菩提樹を囲むようにたくさんの仏像が
祀られています。
菩提樹の下の仏像です。
礼拝堂まわりを歩く
仏塔の裏手にある二つの礼拝堂のまわりには
小さな建物がいくつかあります。
礼拝堂
開いていない礼拝堂
鐘楼
経殿
修行者のサーラー
150年のサーラー
菩提樹のお堂を出ると左手側に金色に輝く仏塔が
見えます。
右手側には二つのお堂が並んで見えます。
二つのうち、右手側に見えるのは、
座像と涅槃像のお堂。
左手側に見えるのは開いていないお堂。
その横にあるのは先ほど降りてきた仏塔です。
お堂の周りを歩いて東側にまわってみます。
お堂の東側からみた二つのお堂です。
今度は左手側に見えるのは、座像と涅槃像のお堂。
右手側に見えるのは開いていないお堂。
左手側に見えるお堂の前には鐘楼があります。
鐘楼の後ろには150年のサーラーという
お堂があります。
その横に修行者のサーラーと経殿が並んで
建っています。
経殿を仏塔の2層目から撮ったものです。
経殿を後ろ側からとらえた写真がありました。
左手側のお堂から入ります。
このお堂は、1859年にKingRamaⅣによって
建てられたお堂です。
ここには小さな部屋に仏像が1躰づつ祀られ、
それが背中あわせになっているので、
お堂の前後両方向から、つまり
東側西側の両方から入れるようになっています。
プラ・ウィハーン・プラ・サッサダ―というお堂です。
このお堂の破風にはKingRamaⅣの紋章の周りに
くちなしの花の模様をあしらったもの。
窓枠にも紋章がありました。
入り口です。
お堂の後ろの方から撮りました。
この部屋は東向きです。
祀られているのは、お堂の名前にもある
プラ・サッサダーという仏像です。
ピッサヌロークのワット・プラシーラタナマハタート
に安置されていた仏像ですが、3か所のお寺を経て
一旦はこちらの御本堂に安置され、その後
最終的にはこのお堂に安置されています。
近寄って撮りました。
この部屋の壁画はKingRamaⅤの時代になってから
御本堂の壁画を描いたクルアインコンの弟子による
ものだそうです。
ブッダの台座の後ろ側に描かれている画。
ブッダの後ろ側の画。
ブッダがご覧になっている画。
ブッダの横にある出入口から西向きの
部屋に移動します。
西向きの部屋には、涅槃像。
この涅槃像も初めはスコータイのお寺に
安置されていたものだそうです。
涅槃像は、目が閉じられ、
足の裏には何も書いてありません。
このお部屋の壁画は涅槃像の後ろ以外は
上の方に神々が描かれています。
下の方には外国人の姿や中国の机などが描かれています。
隣のお堂はウィハーン・ゲンというお堂です。
仏塔の方から見ると、屋根の造りが
素晴らしいのがわかります。
このお堂は中央の部屋に仏像が安置されている
そうですが、いつも閉まっています。
その部屋の前後の部屋に仏像が祀られています。
東向きの小部屋のブッダ。
西向きの小部屋のブッダ。
プラ・ウィハーン・プラ・サッサダ―というお堂の
東側には、寺院部分を敷地内にあるその他の建物や
駐車場スペースと仕切る壁があり、
小さな門を出入りし行き来することができるように
なっています。この小さな門はもう1か所
御本堂の脇にもあります。
門をくぐり、寺院の方を撮りました。
溝を渡り、敷地内の小道を歩く
敷地内の約3分の1をしめるお堂や仏塔が集まる
ゾーン①と②を参拝し、
門をくぐれば、すぐ前に小さな溝があり、
橋がかかっています。
この溝は水質などもきちんと管理されて
いるようです。
溝の中の水に仏塔が映っています。
この溝を渡れば、右手側に僧房、左手側には
様々な建物のある小道がみえます。
この道の左手部分がゾーン③としたところです。
その小道を行きます。
橋を渡ると左手に大きな建物が見えます。
現在でも王室関係の方が出家されるときに
お住まいとして使われている建物だそうです。
この建物以外に、この一角には国王や王室の方が
出家されるときのお住まいが集まっています。
外から眺めることができます。
そちらに関してはサブブログの方に書きました。
thai-yayoi-buddhism.hateblo.jp
左手側は他にも横に通路があり、
たくさんの建物が並んでいます。
そして、右手側は基本的に
関係者のみ立ち入ることができる場所。
僧房などがあり、特に女性は立ち入らないように
注意しなければいけない場所です。
右手側の一角にあるこの奥には
バンジョップベンチャマー王妃が私費で
王子のために建てたお住まいがあるそうです。
道の左右、建物の間のところどころに溝があります。
この小道の終わり。つまり寺院を背に
駐車場の方に向かって歩くとここに着きます。
ふり返って撮りました。
この元来た道を前に見て、
左手側には奥の方に大きな建物があります。
右手側には大きな時計台がありました。
その時計台の横にはピンクの外観の建物。
ピンクの建物の前にまわってみました。
最後に知識を深める博物館
実はこのピンクの建物は礼拝堂と博物館で、写真は
この建物の前にある駐車場の方から撮りました。
大きな駐車場があるのですが、そこからは
一見してまるでカトリック教会の様にも見える
この美しい建物がとても目をひきます。
建物の下から見上げてみました。
入り口です。
内部もカトリック教会のようです。
前の方に寄ってみました。
上にはKingRamaⅣの坐像、
下にはKingRamaⅨの胸像があります。
1階は礼拝堂ですが、2階は博物館となっています。
階段を上がって行ってみました。
2階は吹き抜け部分の周囲が回廊のように
なっていますが、立ち入り禁止の様です。
出家時代のKingRamaⅣの像をズームして撮りました。
回廊の前に小部屋があり、そこから1階2階を撮りました。
その小部屋には国王の出家時代の肖像画が
飾られていました。
この小部屋を中心に左右に廊下があり、各々3つ、
全部で合計6つの展示室があります。
右手側の廊下です。
各部屋に王族で住職になった方の像や品々が
展示されています。
KingRamaⅨの出家時代の肖像画。
続いて左手側の廊下です。
まずすぐ左手側はKingRamaⅣのお部屋。
お部屋の中の像は胸像でした。
この中にあるのはお経のようです。
その他の品々。
他の二つのお部屋にも王族で住職になった方の像や品々が
展示されています。
博物館の紹介は以上になります。
この建物の後ろには、もう1つ
目をひく外観の建物があります。
立ち入り禁止の建物ですが、仏像や仏具が
収納された建物の様です。
屋根飾りの部分です。
バンコク城壁内に建てられたもう1つのお寺
さて、駐車場のまわりには
このお寺のもう1つの御本堂と礼拝堂があります。
向かって左の赤い屋根が礼拝堂、
右の白い屋根が御本堂です。
もう1つの御本堂と礼拝堂とは、もとは
ワット・ランシースッタワートのお堂。
なぜそのお寺のお堂がここにあるかというと…
このお寺、ワット・ボウォンニウェートの
歴史に関係があります。
このワット・ボウォンニウェートはもとの名前を、
ワット・マイ(วัดใหม่)といい、KingRamaⅢの時代に
KingRamaⅠの王子であるサクディポンラセープ副王に
よって建てられました。1824年~1832年のことです。
1836年にKingRamaⅢが、当時、ワット・
ラーチャティワートで出家していた弟
(後のKingRamaⅣ)をこのお寺に招来し、
ここにお出ましになって、お寺の名前を
ワット・ボウォンニウェートウィハーンと命名。
続いて1923年にこの近くにあった
ワット・ランシースッタワート
(วัดรังษีสุทธาวาส)を統合しました。
それで、今でもそのお堂が修復され
敷地内に残っています。
ワット・ランシースッタワートとは、
KingRamaⅡの時代に、KingRamaⅠの孫にあたる
王族が1823年から6年をかけて
バンコク城壁の中に建てたお寺です。
御本堂です。
横から撮った御本堂です。
礼拝堂です。
そして、バンコク城壁の中に建てられたと
書きましたが、このお寺の壁の前はプラスメン通り
ですが、そこにバンコク城壁が一部残っています。
バンコク城壁です。
ここを通り抜けても、現在の壁の外側にあるのは
一般家庭や店などがある普通の通りです。
手持ちの資料の中にバンコク城壁を
書いた図を見つけました。
++++部分がKingRamaⅠ時代、
バンコク城壁だったところです。
大きな敷地をもつワット・ボウォンニウェートの
参拝はこれで終わりになります。
最後に余談ですが、この記事を書くために
いろいろ調べている時に、たまたま気分転換に
テレビをつけたら、お寺や神社が舞台の
日本の古い推理ドラマをやっていて、
その中に ” 門跡(もんぜき)” という
言葉がでてきました。
この言葉の意味を、岩波仏教辞典から引用すると
『平安時代初期は一門の祖師の法統を継承する寺や
その僧をさしたが、後期から皇族、貴族などが
出家して入室する特定寺院の称となる』
とあります。
そういった意味で、この国王や王族が出家する
ワット・ボウォンニウェートは、
もし平安時代の日本なら ” 門跡 ” に
該当するお寺なのだと思いながら、
今回の記事を書いてみました。
<ワット・ボウォンニウェート>
正式名称 วัดบวรนิเวศวิหารราชวรวิหาร
Wat Bowonniwetwiharn Rachaworawiharn
タイ王室寺院第一級に格付けされています。
所在地 248 ถนน พระสุเมรุ แขวง วัดบวรนิเวศ
เขตพระนคร กรุงเทพมหานคร 10200
248 Phra Sumen Rd, Wat Bowon Niwet,
Phra Nakhon, Bangkok 10200
今回の記事は、http://www.watbowon.com/
のサイトを参考に書きました。
お読みいただきありがとうございました。
@yayoi