タイのお寺に魅せられて  ~タイ百寺巡礼ログ~

タイのお寺が好きなLuna(流転那)(旧@yayoi)です。タイで大きく人生が変わりました。タイを起点にアジアのお寺や仏像を研究中!

7番 日本ではインスタが有名にしたお寺だけれどタイでは瞑想と高僧で有名なお寺(前編)

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ワット・パークナム トンブリー  

サワディーカー。

@yayoiです。

 

この記事は2019年2月1日に7番のお寺として

投稿した記事に加筆、修正した記事です。

2019年6月に更新した記事をさらに

2023年1月に更新したものですが、投稿の日付は

2019年2月1日のままになっています。

 

更新したリライト記事では、

記事を前編と後編に分けることにして、

今回は前編です。

 

このお寺を日本人の間で有名にしたのは、

インスタグラムだとか…

確かにインスタ映えするこの天井図。

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そして、私が興味を持ったもう一つの理由は、

本で見かけたこの一文。

 

“ 1988年から96年にかけて、タイ文字で刻まれた

   709枚の大理石三蔵がタイで造られた。

   ワット・パークナムという瞑想修行寺からの

   寄贈である。    『静と動の仏教』より ”

 

8年の年月をかけて大理石にお経を刻む

大事業を成し遂げたお寺なのです。

実際に行ってみてわかったのは、敷地の広さ、

徳を積むための施設があって、

大仏塔に天井図だけでなく、エメラルドグリーンの

ガラスの仏塔もあり、博物館をも所有するとても

規模の大きなお寺だったのです。

 

 

 

 

ワット・パークナムの歩き方

 

規模の大きなお寺ですが、

一般が立ち入ることのできる場所としての

敷地はそれほど巨大ではありません。

しかし2つに分かれていて

見どころも多いお寺なので、

私なりにこのお寺の歩き方を

考えてみました。

 

お寺の配置図です。

大仏塔と大仏をゾーン①

(緑で囲った部分)とし、

布薩堂周辺をゾーン②

(青で囲った部分)としました。

 

今回のリライト記事では、

前編では、お寺の歴史を知って

ゾーン①を歩き、

後編では、布薩堂周辺である

ゾーン②を歩くことにします。

 

僧房のあるところや

瞑想などの修行をする方がいらっしゃる

辺りには立ち入っていません。

大仏塔の前から建物の写真だけ撮りました。

 

大仏塔の上から見ると寺院の敷地内に

建物が並んでいるのが見えます。

 

お寺へのアプローチは、いくつかあると

思いますが、今回は運河をみながら

アーケードの道に入っていきます。

 

アーケードをぬけると

お寺の入り口が左手側にあります。

 

門のようにも見えますが門というよりお寺の

入り口です。

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屋根飾りをズームで撮りました。

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入り口のすぐ横に鐘楼があります。

 

 

名前の通り、運河沿いにあるお寺

 

このお寺は、もともとはアユタヤー時代の中期に

王族によって建てられたようですが、当時の名前は

はっきりしていない様です。

チャオプラヤー川の支流のバーンコークヤイ運河

と、ラーマⅣの時に掘られたパーシージャルーン

という運河に囲まれた四角形の島のようなところに

建つお寺です。

 

このことにちなんでお寺の名前がつけられていて、

正式にはワット・パークナムパーシージャルーン

といいます。パークナムとは河口を意味します。

 

GoogleMapをお借りし、わかりやすいように

地図上にある運河の名前を〇で囲みました。

(map from Google)

 

ラッタナコーシン朝の初期の公文書の中にあるそう

ですが、ラーマⅠがお出ましになり、このお寺で

法衣を納められたり、ラーマⅢの時にアユタヤー

時代のものを維持するべく、大修復が行われて

いきました。

 

ワット・ポーから住職を招き入れ、瞑想を教える

ことを重視したり、現在の住職となった高僧は、

修行僧たちにパーリ語の最高資格を得るように

するなど、仏典の教育面に尽力されたようです。

 

寺院内に地図がありました。

右下の薄いクリーム色の所が大仏塔の

あるところです。 

まずはここから歩きます。

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圧倒されるように高い!大仏塔

  

7年かけて造られたというこの仏塔は高さが80m

(ワット・アルンの仏塔は78m)の五重の塔です。

ラッタナコーシン朝とラーンナー朝を組み合わせた

ようなスタイルの仏塔だといわれていますが、

土台の部分を50m(タイの単位では1ライ40mに

なりますが)四方のところに建てて、

中心を合わせて1つ1つ積み上げて建てて行く手法は

ラーンナースタイルの建て方の様です。

 

まずは大仏塔を外からゆっくりと眺めてみます。

塔の真下から。

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正面から少し離れたところです。

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仏塔の上の部分です。

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角度を変えて撮りました。

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1階の入り口です。

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正面から左側に見える階段を上がり、中に入って行きます。

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2階の入り口です。

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入口の上の部分です。

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このフロアー(2階)は儀礼などを行うホールと

なっています。

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ホールの柱の装飾です。

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右側の方にエレベーターがあります。

2019年6月に訪れた時は、エレベーターは週末

のみ使用可という張り紙がありました。

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最終的に目指すのは5階の天井画ですが…

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まず1階の博物館を見ます。

博物館というか家具屋さんのショールームの様です。

 

2階は先ほどのホールで、3階にはたくさんの仏像が

ケースの中に飾られていました。

 

次の4階には高僧が祀られています。

 

そして、この階段を上るといよいよ

天井画のある5階です。

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階段の手すりの隙間から天井画が少し見えて、

わくわくする瞬間です。

 

 

一日、床に寝転がってみていたい天井画!

  

さて、ついにドーム状の天井の内側にある天井画を

みることができました!

10mの高さのドーム状の天井の内側が美しい

グリーン。

 

真下から眺めてみます。

 

ちょっと離れてみます。

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さらに離れてみます。

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たくさんのブッダが囲んでいます。

 

この5階はまわりの壁にも美しい絵が描かれて

いました。

 

この部屋の周囲はベランダの様になっていて

外に出て一周することができます。

 

外に出て一周すると付近がいろいろ見渡せます。

ワット・クンジャンがみえます。

 

ワット・アプソンサワンの仏塔が見えます。

 

外への出入り口の扉を背にして、ドームの中を

撮影しました。

 

次はガラスの塔に近づいていきます。

 

 

仏塔の中にまた仏塔、緑のガラスの仏塔

  

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ドームの天井画を突き刺すように立つのは

エメラルドグリーンのガラスの仏塔。

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手彫りの厚さ1㎝のガラス製を800層に積み重ねて、

アメリカ製の特別な接着剤で

しっかりと密着させたという仏塔です。

この様に完全にガラスで造られた仏塔は

世界で唯一だそうです。

 

ここがガラスの仏塔の前で手をあわせる祭壇と

なっています。

 

まわりを囲んでるのは、ブッダの入滅にちなんで

80のナーガ(ヘビの神様)。

ナーガに近づいて撮りました。

 

この仏塔は、国民に繁栄をもたらせたKingRamaⅨと

王妃のために建てられたようです。

天井画とガラスの仏塔の色がきれいにマッチして

います。

 

どこからかネコも迷い込んできました。

 

仏塔のある敷地からちょっと離れたところから

撮影した仏塔です。

 

駅のホームからも仏塔は目をひきます。

 

一方、外では、もう次の新しい仏像の建設が

始められているようです。

これはお寺初回訪問時、

2018年10月22日の様子です。

大仏塔の各階にある周囲のベランダのようなところから

撮りました。

 

 

完成したタイで2番目に大きな大仏

 

さて、それから3年くらいの月日が流れ、

大仏が完成しました。

駅のホームからも仏塔の横に大仏が

並んで見えます。

 

以前撮った写真と見比べていたら

写真に写りこんでいる建物の色が

グレーからミントに変わっていました。

 

完成した大仏です。

 

身長150㎝の私が下に立つとわかる大きな

ブッダはタイで2番目の大きさだそうです。

 

横から眺めます。

 

大仏塔の上から眺める大仏のお背中。

 

下から見上げるようにして眺めます。

 

今度は大仏の横に立って、

大仏塔を眺めてみます。

 

ここをまっすぐ進んで

もう1度大仏塔の前までもどります。

 

 

大仏塔横のサーン・プラプーム

 

大仏塔の前まで戻ると左手側には

木が茂る小さな広場があります。

 

そこには

サーン・プラプームが祀ってあります。

 

上に巣があるようなので

あまり近づけませんでした。

 

もと来たところをもう1度、大仏の前まで

戻ります。

 

大仏の前は広場になっています。

川の近くにお寺の名前が表示されていますが、

日本語の綴りが微妙です。

 

 

大仏の撮影ポイント

 

この大仏をお寺の中から撮影するのに

いくつかポイントがあります。

私がかつて撮影したポイントを

紹介します。

 

 

撮影ポイント① 布薩堂前

まずは、大仏前の広場というか

布薩堂前です。

大仏を背にして立つと、正面には

サーラーがあります。

 

上の写真の、向かって右手側は運河の方向で、

左手側の方向に布薩堂があります。

このサーラーに座って大仏を撮ると

下から見上げるようなこんな感じになります。

 

サーラーを出て広場で撮ると

こんな感じです。

 

 

撮影ポイント② 大仏への抜け道

次のポイントは、お寺への入り口につながる

アーケードを直進し、ぬけた辺りにあります。

 

左手にお寺の入り口があります。

 

その正面を見上げると上の方に

大仏のお顔だけがちょっと見えます。

 

2018年時点ではクレーン車だけが

見えていました。

 

 

撮影ポイント③ 大仏塔への入り口

撮影ポイント②の手前を右手に曲がって

進むと、すぐ左手に大仏塔へと進む通路が

あります。

この入り口付近では大仏の横顔が見えます。

 

ここを前方に進むとぐっと大仏に近づきます。

 

台座の下に出ます。

 

右手側は大仏塔の1階入り口があります。

 

 

撮影ポイント④ 大仏塔の上

大仏塔は階段で上がって行くと、

各階ごとに博物館や高僧が祀ってある

部屋があるのですが、部屋から

外を1周するベランダにでることが

できます。

ここからは近くのお寺や

大仏を眺めることができます。

 

ここは大仏を後ろから最も間近で

見られるポイントでもあります。

 

 

撮影ポイント⑤ 橋の上

ワット・パークナムパーシージャルーンの

運河の対岸には、ワット・クンジャンという

お寺があります。

 

地図上の緑の細い線は、道路ですが、

車は通れない、人だけが通行可能な細い道で、

運河には小さな橋が架かっています。

 

別の角度から撮りました。

下の運河を普通にボートが通行し

くぐっていく高さの橋です。

 

この橋の上からは、大仏塔と大仏の写真が

セットで撮れます。

 

とにかく大きいので、他にも

ワット・クンジャンの敷地内や

近くの通りからも見えることがあります。

 

ガソリンスタンドの上にも

頭が見えます。

 

寺院内の建物の間からも見えました。

 

私がこの大仏を6回にわたって

眺めた記録を一つの記事にしました。

よろしければあわせてお読みください。

 

www.yayoi-thainootera.net

 

後編に続きます。

お読みいただきありがとうございました。

@yayoi