タイのお寺に魅せられて  ~タイ百寺巡礼ログ~

タイのお寺が好きなLuna(流転那)(旧@yayoi)です。タイで大きく人生が変わりました。タイを起点にアジアのお寺や仏像を研究中!

42番 山の中のブッダの足跡を拝みに行くお寺(前編)

ワット・プラプッタバート サラブリー県

 

サワディーカー。

@yayoiです。

 

お寺で人々が手を合わせるもの…といえば

まず頭に浮かぶのは、仏像かもしれませんが、

仏像が古代インドで初めて造られたのは

紀元1世紀の末頃だそうです。

 

紀元前のインドでは、ブッダはまだ具体的な

人間の姿では表さずブッダに関係のある形のもの

例えば菩提樹、法輪、仏塔、仏足石

(または仏足跡)などで表したそうです。

 

写真は、向って左上から時計回りに菩提樹、

法輪、仏塔、仏足石(または仏足跡)です。

f:id:at_yayoi:20210601131301j:plain

 

仏足石とは、ブッダの足跡の形を石に彫り付け

描いたもので、ブッダを人間の形にするなんて

恐れ多いと御御足(おみあし)を

拝んだのでしょう。

 

 

 

  

ワット・プラ・プッタバートの歩き方

 

今回のお寺の名前にあるプラ・プッタバート

(พระพุทธบาท)とは仏足石のこと。

バート(バーツบาท)といえばタイの通貨の単位

が浮かびますが、足という意味もあります。

 

このお寺はアユタヤ時代の24代目のソンタム王の

時代の1624年に建てられたお寺です。

敷地内に階段があり三層になっていて、

けっこう広い敷地なので、

歩き方を考えてみました。

 

寺院内にあった見取り図を加工して

ゾーンを3つに分けました。

布薩堂、モンドップを中心に左側部分を

ゾーン①として黄色で囲みました。

モンドップの右側部分にあるお堂や

そこから長く伸びるナーガの階段までを

ゾーン②として緑で囲み、

下の層にあるお堂や博物館周りは

青で囲ったゾーン③としました。

 

残念ながら、私は黄色で囲んだゾーン①の

枠外の上の方にある、丘の上には

上がっていませんが、この丘には、

お寺が建てられた山の名前、

スワンナバンプットという名がついています。

 

 

お寺へのアプローチ

 

お寺の門です。

f:id:at_yayoi:20210601125253j:plain

 

この通りは参道のようになっています。

f:id:at_yayoi:20210601125259j:plain

 

ここをくぐりしばらく行くと、お寺の入り口に

着きます。

f:id:at_yayoi:20210601130629j:plain

 

門の左右には鬼がいます。

f:id:at_yayoi:20210601131305j:plain

 

この入口の横には大きな菩提樹があります。

f:id:at_yayoi:20210601130642j:plain

  

 

7つの頭のナーガの階段を中心に歩く

 

ゾーン①の歩き初めは、まず布薩堂。

その後は7つの頭のナーガの階段を登って

中間層にでて、モンドップの中の仏足石と

モンドップ周りを参拝します。

 

上の地図の出入口から入ったら、まずは布薩堂を

目指します。

布薩堂の入り口です。

f:id:at_yayoi:20210601125355j:plain

 

私は2回このお寺を訪れていますが、2回とも

布薩堂は閉まっていました。

近くにいらした楽器を演奏している方々に

たずねたところ、出家式のときだけ開くという

答えが返ってきました。

布薩堂全体の様子です。

f:id:at_yayoi:20210601125402j:plain

 

むき出しのままという感じの結界が

各方向にあります。

f:id:at_yayoi:20210601150730j:plain

 

ハスの上にのった結界は2枚ずつ。

f:id:at_yayoi:20210601125408j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125415j:plain

 

前も後ろも扉は一つずつ、そして破風には

どちらもガルーダに乗ったヴィシュヌ神が

施されています。

f:id:at_yayoi:20210601125422j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125436j:plain

 

もと来た入り口に戻ると、木の陰に

ナーガの階段があります。

f:id:at_yayoi:20210601130213j:plain

f:id:at_yayoi:20210601131055j:plain

f:id:at_yayoi:20210601131103j:plain

 

7つの頭のナーガ(ヘビの神様)です。

f:id:at_yayoi:20210601131110j:plain

 

その向って右手側には鐘があります。

f:id:at_yayoi:20210601131048j:plain

 

鐘の上の方に視線を移すと、モンドップの

上の方が見えます。

f:id:at_yayoi:20210601130230j:plain

 

 

モンドップの周辺を歩く

 

ナーガの階段を上がって、もう1段上にあがると

モンドップに着きます。

このモンドップという特徴ある建物ですが、

ソンタム王が仏足石を安置するために

一時的に建てたものがいくつかの時代を経て

建て継がれてきたものです。

 

階段を上がりきると写真にモンドップが

おさまらないので階段の手前で撮りました。

f:id:at_yayoi:20210601130713j:plain

 

階段を上がったところからはモンドップの中へは

入れません。

f:id:at_yayoi:20210601130115j:plain

 

モンドップ内部への入り口は

ちょうど逆になります。

f:id:at_yayoi:20210601181404j:plain

 

まずは入り口までモンドップの外観を

眺めながら歩いてみます。

f:id:at_yayoi:20210601130052j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130105j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130127j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130135j:plain

 

モンドップのベース部分は四方形です。

f:id:at_yayoi:20210601131005j:plain

 

モンドップの周囲は二重の壁で囲われています。 f:id:at_yayoi:20210601125659j:plain

 

モンドップの中にはお線香やろうそくなどは

持ち込めないので、お供えをする場のサーラ―が

横にあり、そこから撮ったモンドップの入り口です。

f:id:at_yayoi:20210601152415j:plain

(2021年4月撮影)

f:id:at_yayoi:20210601130927j:plain

(2019年9月撮影)

 

お天気によって、空と頂上部分の色のコントラストが

違いますが、どちらにも映えます。

 

モンドップの頂上部分です。

頂上は7層になっています。

f:id:at_yayoi:20210601125726j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130940j:plain 

階段を数段あがるとモンドップの入り口です。

f:id:at_yayoi:20210601125732j:plain

f:id:at_yayoi:20210601131145j:plain

 

その前にも小さな仏足石があります。

f:id:at_yayoi:20210601125739j:plain

 

モンドップの周囲の壁面はガラス細工が

はられています。

f:id:at_yayoi:20210601125746j:plain

 

金とガラスの真ん中にいるのは合掌するテパノン

(神様)で、この部分はKingRamaⅠの時代に

造られたものだそうです。

f:id:at_yayoi:20210601125754j:plain

 

入り口の枠にも二重に素晴らしい装飾が

施されています。

f:id:at_yayoi:20210601125801j:plain

 

入口から入ります。

f:id:at_yayoi:20210601125719j:plain

 

全体が写真におさまりきらないのですが、

かなり小さな部屋です。

f:id:at_yayoi:20210601125808j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125814j:plain

 

天井部分です。

f:id:at_yayoi:20210601125906j:plain

 

これが仏足石です。

長さが約152㎝ 幅が約53㎝

深さは約28㎝ということで、上から

写真を撮ると意外に小さいです。

f:id:at_yayoi:20210601125915j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125822j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130759j:plain

 

人が貼る金粉とお金で中が見えません。

f:id:at_yayoi:20210601130900j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130811j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125856j:plain

 

仏足石の他にこの部屋にあるものの特徴としては、

上の方にあってよくは見えないのですが

モンドップの外観に似た天蓋と、

床に敷いてある銀のマットです。

f:id:at_yayoi:20210601130824j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130850j:plain

 

仏像も祀られています。

f:id:at_yayoi:20210601125837j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130913j:plain

 

仏足石を参拝したら、外に出ます。

出ると右手側に黒い岩のようなもの(山)が

見えます。

f:id:at_yayoi:20210601130005j:plain

 

前の方にまわって撮りました。

この山の前には仏塔や仏舎利塔があります。

f:id:at_yayoi:20210601130736j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130013j:plain

 

KingRamaⅣが招来して安置した

仏舎利塔です。

f:id:at_yayoi:20210601130021j:plain

 

ここのガネーシャはナーガに護られています。

f:id:at_yayoi:20210601130031j:plain

 

ガルダに乗ったヴィシュヌ神。

f:id:at_yayoi:20210601130748j:plain

 

ここからはモンドップの扉のない側面部分が

見えます。

f:id:at_yayoi:20210601130042j:plain

 

仏舎利塔やガネーシャなどを参拝すると、モンドップを

一周したことになり、上がって来た階段前まで

戻ってきたことになります。

f:id:at_yayoi:20210601130148j:plain

 

次は、一旦階段を数段降りて中間層の下の図の黄色い

枠で囲ったあたりを歩いてみます。

 

 

モンドップの外壁ゾーン①を歩く

 

モンドップは2重の壁におおわれています。

壁の外側からモンドップの方を撮りました。

f:id:at_yayoi:20210601125610j:plain

 

この外壁の周りで参拝するところです。

 

えんまさまの祠(①)

布薩堂から階段を数段あがったところにあります。

f:id:at_yayoi:20210601125429j:plain

 

ちょうど中国神社の裏手となり、

ちょっと目立たないところにあります。

f:id:at_yayoi:20210601125449j:plain

 

立像が4躰、座像が2躰祀ってあります。

f:id:at_yayoi:20210601125443j:plain

 

中国寺院(下の仏殿)(②)

仏殿は上、中、下と3つあってソンタム王の時代に

建てられ、仏歯など崇拝するものを祀っていましたが

全修復されました。

中の仏殿は下の仏殿にくっついていて

開いていませんが、下の仏殿は中国寺院といわれ、

仏像などが祀られています。

 

7つの頭のナーガの階段(⑩)をあがってきた

ところにあります。

f:id:at_yayoi:20210601131116j:plain

f:id:at_yayoi:20210601131124j:plain

f:id:at_yayoi:20210601130724j:plain

 

上の仏殿(③)

下の仏殿からまたモンドップとは違う方向に

階段を数段上がると上の仏殿があります。

f:id:at_yayoi:20210601131130j:plain

 

この仏殿の手前の左側にスワンナバンプットの丘に

上がっていくための階段があります。

f:id:at_yayoi:20210601125509j:plain

f:id:at_yayoi:20210601131244j:plain

 

上の仏殿です。

f:id:at_yayoi:20210601131251j:plain

 

壁画のあるお堂です。

f:id:at_yayoi:20210601125455j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125502j:plain

 

ルーシーモーのサーラー(④)

上の仏殿の隣にあるのはサーラーのような建物で、

仏像などがありました。

f:id:at_yayoi:20210601125523j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125529j:plain

f:id:at_yayoi:20210601125536j:plain

 

こちらが身につけているものから察して

ルーシーモーかと思うのですが、

表記されたものがありません。

f:id:at_yayoi:20210601125542j:plain

 

ここまででゾーン①は

歩き終えることができました。

次はモンドップの周辺にある

その他のお堂があるゾーン②と

長いナーガの階段を下りたところにある

博物館周りのゾーン③を歩く

後編の記事へと続きます。

 

お読みいただきありがとうございました。

@yayoi